- 下話
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大きな声を出したせいか、何度も天国を見たせいか、私はすっかり体の力を奪われ高く上げられていた方の足がずるッと落ちる。松葉くずしの格好から、パタンとうつぶせになってしまった。
しんごの顔が見えなくなった…。
私は何とか振り返ろうと頭を持ち上げようとしたその時、しんごに後ろから腰を掴まれお尻をキュッと上げられる。
女豹のポーズのようになった私の後ろからすぐにしんごが入ってくる。深く深く、何度も奥へと。
またしんごの動きがリズミカルになり、背中にしんごの胸やお腹の体温が伝わる。後ろから回された片手は胸に、もう一方の手はクリに移動し、容赦なく攻める。
ジュプッジュプッ
ヌチュッヌチュッ
あちこちから色んな音が、どんどん激しくなる。
「やっ、ああーっ、アン、ああーッッ」
もう悲鳴だ。今日一番の波が私の躰に押し寄せて来た。
「し…ハッ…しん…ご…ハッハッ
あたし…アン、も…もう……」
訴えるように何とか言葉を絞り出す。もう壊れてしまいそうだ。
「うん」
しんごは短くうなずいて、後ろからキスをしてきた。今日一番のねっとりした、そして激しいキス…。
うっすら目を開けて至近距離でしんごの顔を見つめる。いつもの笑顔では無く、いたずらっぽい顔ではなく、かと言ってシリアスなドラマで見せるような真剣な顔でもなく………なんてセクシーな表情をしてるの?男の人をセクシーだなんて思ったこと無かったのに。見たことのないしんごの顔。今、私だけが知ってるしんごの顔…。
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13/12/03 22:40:09