- 下話
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「俺さー、
…………もしかしたら相手の事考えてエッチしたの初めてかも。この歳にもなって(笑)」
しんごがまた笑う。
「え?」
「俺の初めてもゆりにあげちゃった」
「なに言ってんの(笑)」
しんごの胸の周りを手で擦りながら私も思わず笑う。
幸せで甘い……儚い時間が流れる。
朝になれば終わり。シンデレラの魔法にしては長かった方だろう。終わればもう二度と無いかもしれない。彼にとっては一夜限りのお楽しみ。
もうそれでも良かった。私は満足だった。心も、まだ動かない躰もそう言ってる気がした。
「…ありがとう…」
小さい声でボソッと言った。
「何言ってんの!!」
突然しんごがガバッと立ち上がる。
「へ?」
私はキョトンとして体を起こし、彼を見上げた。
「まだ寝かせないよ!とりあえずお風呂行こうよ、風呂!!泡ぼこぼこやろうよ!!その後secondseasonでしょ」
私の手を引き、強引に立ち上がらせる。
「ちょっ、待って!私まだ無理…体がもたない……」
手を引かれるまま、ちょっと懇願するように言う。
お風呂に向かおうとしていたしんごがピタッと立ち止まる。振り向いてくれない。
怒った……のかな?
「しんご?」
私はしんごの顔を覗きこもうとした…その時、しんごがぐいっと私を引き寄せ抱き締めた。そして耳元でささやいた。
「………好きだ」
ゾクゾクっと背中に快感が走る。
………まだまだ夜は終わりそうにない。
おしまい
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思ったよりとんでもない長さになってしまってごめんなさいm(__)m楽しみと言ってくださった方々ありがとう。小説も官能も初めてだったけど、ちゃんと官能になってたかな?- 0
13/12/03 23:21:01