- 下話
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※このトピはフィクションです。登場する人物、名称は架空のもので実在の人物等とは関係ありません。
……と一応書いておきます。念のため名前も平仮名とかにしますね。
>>90続き
12月、師走に入って私はその日の用事を終え街を歩いていた。
パッパァーッ
車道で車のクラクションが鳴っている。身に覚えが無いのでそのまま歩いていると
パッパーパッパーパーッ
何よ?
振り返ると窓に真っ黒のスモークを張ったワゴン車が止まっている。
何?ナンパ?
真ん中の窓が少しだけスーッと開いて中から一本のバナナがニョキッと出てきた。
???餌付け?
私が不思議そうな顔で見てると、今度はスライドドアがちょっとだけ開いた。
「おーい」小さい声で小さく手招きをする、よく見たことのある男性。
「か…かとりさん?」
「シーっ!早く早く!」
思わず私は素早く少し開いたスライドドアに飛び込んだ。
「ふーっ」
どちらともない吐息。
「また会ったね。」
「あ…覚えていただいてありがとうございますm(__)m」
初対面の時のような緊張はない。でも胸がドキドキしてる。- 0
13/11/25 01:58:19