官能小説得意な方! へのコメント(No.1544

  • No.1544 慎吾ママ

    14/02/11 03:22:46



    「あ゙ーっ、寒い寒い」


    俺はある番組の打ち上げ会場から抜け出し、彼女の車に向かう。店に入る前よりも外は冷え込んできていて、酒も入って油断していた体を容赦なく寒気が襲う。

    ふと通り道にあるコンビニが目についた。


    腹も減ったな。肉まん買お。


    目深に帽子を被り、マフラーを鼻の上まで上げてコンビニに入り、肉まんと………
    一応これも買っておくか。


    コンビニ前で肉まんにかぶり付き、三口くらいで食べ切るとゴミをそこのゴミ箱に放り込む。もう一つ買ったものは、箱の中から一つだけ中身を取り出してパンツのポケットにねじ込み、残りは箱ごと鞄の中に入れてガレージを目指す。


    彼女の教えてくれた場所に、教えてくれた軽自動車が停まっていた。車内は外よりはマシでもかなりヒンヤリしていた。肉まん一つで体が温まるはずも無く、大きく身震いをして後部座席に乗り込み、ドアをロックする。


    何か膝掛けとか…ブランケット的な物置いてないかなー。


    運転席やトランクを探してみる。


    「うん?」


    トランクにプレゼント用に梱包された紙包みがある。彼女と逢った、ファッションビルの中にあるショップの包みだ。てか何でくしゃくしゃなんだ?

    手に取って見てみると、少しだけ端っこも破れかけていた。中身が白の物だとわかる。それにはバースデーカードがくっついていた。


    『Happy Birthday Y to S』


    くしゃくしゃの包みのままなのは、もしかしたら俺に渡すつもりは無かったのかもしれない。


    何故だか自分までがこの包みと同じように痛め付けられた気分になってしまった。俺はその包みをそっと撫で、自分の鞄にしまいこんだ。




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