- 下話
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私、ついて行っていいの?
自分自身に問いながら、結局ついて行く。
エレベーターに乗ったしんごが扉を開けたまま、どうぞと私をエレベーターへと促した。
「着いたよ、さぁどうぞ。」
私を先にエレベーターから下ろし、しんごはスタスタと歩き出す。
「あっあの、しんご!ちょっと待って!」
部屋の前で鍵を開け、しんごは強引に私の手を引っ張り部屋に入れる。
「なに?ついてくる気なかった?」
狭い玄関でしんごが私を見下ろしながら言う。- 0
14/09/20 14:56:20