官能小説得意な方! へのコメント(No.706

  • No.706 慎吾ママ

    14/01/04 01:33:51

    「会えたね」


    遠くに見える人影に小さく手を振る。


    『うん。窓明かりが逆光みたいになってて、顔はよく見えないけどさっきの衣装のまんまだからしんごってわかるよ』


    向こうの人影も手を振っているようだ。


    『遠いね』


    「うん、そうだね」


    『ライブかっこよかったよ。』


    「当然」


    他愛もない会話を続けながら何かが込み上げてくる。


    『今日は来れて本当に良かった。マキの後輩には悪いけど(笑)本当なら家のテレビで観てるハズだったんだもん。でも生放送の番組でしんご観ると、また何かサイン送ってくれるんじゃないかと思ってテレビの前から離れられないよ』


    軽く鼻から息を出すように笑い、俺は頭の位置まで肘を上げ、そのまま窓に腕をあてるようにもたれる。


    「俺さあ、もうテレビではメッセージ送らないから」


    窓にあてた拳におでこをぶつけながら川の向こうの人影を見つめる。



    『え…』


    電話越しの彼女の声が小さくなる。


    『そうか…そうだよね。今日のライブ観て改めて思ったけど、しんごはファンのものだもんね』


    「電話するよ」


    『え?』


    「テレビやステージ…仕事の時はやっぱり俺はファンが一番大事だしそれを守りたい」


    『うん。そだね』


    作った拳をさらに強く握りしめる。


    「でも…………」


    『うん』


    「でも…………」


    次の言葉がなかなか出ない。俺、緊張してるのか。


    『…でも?』

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