• No.1620

    13/03/07 13:24:50

    >>1600
    「PM2.5」だけではない「環境汚染」が生む新たな中国危機
    フォーサイト 3月6日(水)18時50分配信

     経済格差から役人の汚職、少子高齢化など「危機のデパート」ともいっていい中国に今冬、新たな危機が加わった。

    微小粒子状物質「PM2.5」の危機である。

    空気中を漂う2.5マイクロメーターより小さい微粒子で、肺や気管支の深奥まで入り込み、ぜんそくや肺がんを引き起こす恐れがある。
    大気汚染源でも最も人体への影響が大きいといわれるものだ。

     日本では東京都が2003年から都内を走るディーゼル車両の排ガスにPM規制を打ち出したことで知られる。

    規制導入のきっかけになった1999年の石原慎太郎都知事(当時)の会見では、知事がペットボトルに入った黒い物質を報道陣の前で振った映像を記憶している人もいるだろう。

    あれがPM2.5である。

    あの煤煙の固まりのような物質が呼吸器官に入ってくると考えただけで大半の人が気持ち悪くなるだろう。

    ■空気も水も――深刻化する環境汚染

     PM2.5が日本の基準の10倍から30倍の水準で漂っているのが今の中国の空気であり、北京市、天津市、河北省、山西省、陝西省、江蘇省などをPM2.5に汚染された大気が覆っている。

    中国の人口の約4割が有害微粒子濃度の高い汚染地域に居住していることになる。

     中国の環境問題は1990年代から存在した。

    石炭を大量消費し、対策もとらないままに空中に放散した結果、硫黄酸化物、窒素酸化物による大気汚染が深刻化、大気中の物質が雨とともに地上に降下したため、中国の沿海地域の主要な湖、河川は生物の生存が困難なほど酸性度が高まった。

     水質汚染はそれだけではない。

    各地の化学工場や染色、メッキ、セメント工場などが廃液を処理しないまま河川に流し込み、発がん性物質が住民の上水道の水源に流れ込むという事態も発生した。

    05年には吉林省の化学工場で爆発事故が発生、有毒物質が中国東北部を代表する大河である松花江に流れ込み、下流域で取水が禁止されたというニュースは記憶に新しいかもしれない。

    続く

  • No.1621 続き

    13/03/07 13:27:44

    >>1620
    ■住民運動で工場閉鎖の例も

     中国の環境汚染を挙げ始めればきりがない。

    中国各地で無残としかいいようのない環境破壊と地域住民の健康被害が出ている。

    中国国民の政府への怒りは経済格差の拡大が代表のように語られるが、国民がより深刻に受け止めているのは環境破壊であり、この4、5年、中国各地では地域の工場の排出物に対する国民の監視の目が厳しくなり、一部では工場が住民運動によって閉鎖、移転されるケースも出ている。

     2011年8月には大連で化学工場の護岸が壊れ、有毒なパラキシレンが海洋に漏出する恐れが出てきたことから、住民1万2000人が市庁舎を取り囲み、工場閉鎖を要求。

    市政府は即日、工場の移転を表明せざるを得なかった。

    中国の農地の過半は工場や鉱山の廃液を起源とするクロムやダイオキシンなど重金属で汚染されているといわれ、水や空気の危険に、食の危険も加わり、中国国民の政府や共産党への怒りと不信感は強まる一方だ。

    ■国有企業と腐敗した役人

     中国の環境汚染の原因を突き詰めれば、国有企業とそれに群がる腐敗役人に行き着く。

    国有企業が利益優先のままに環境を破壊する操業を続け、それを地方政府の役人が賄賂につられて見逃すという構造だ。

    時に腐敗していない役人がいても、「地方経済の中核である地元国有企業が汚染対策の費用負担によって破綻してもいいのか」という開き直りの前には口を閉ざさざるを得なくなる。

    雇用と税収が減れば地域経済は疲弊し、社会が不安定化する恐れがあるからだ。

    中国のPM2.5も実は共産党体制の基盤である国有企業と官僚が引き起こした問題といえる。

    続く

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  • No.1622 続き

    13/03/07 13:33:03

    >>1621
    ■燃料の規制の緩さが原因

     直接的に関わっているのはエネルギー業界だ。

    微粒子状物質の発生原因の半分は自動車の排ガスであり、その素はガソリンやディーゼル油に含まれる硫黄などの成分だからだ。

    中国のガソリン、ディーゼル油に含まれる硫黄分の規制は「150ppm以下」で、日本や欧州の「10ppm以下」と比べ、何と15倍の濃度でも認められている。

    中国では乗用車の排ガスに含まれる一酸化炭素、窒素酸化物(NOx)などの規制は欧州が2005年から導入した「ユーロ4」とほぼ同水準のものが新車にはすでに適用されているが、燃料の規制は緩く、硫黄酸化物(SOx)がPM2.5の有力な原因になっているといわれる。

     自動車メーカーは外資との合弁が多く、排ガス対応の技術も外資から得られるためNOx対策などで高いハードルを課しても問題はないが、PM2.5の主因の1つであるガソリンやディーゼル油の硫黄分を先進国並みに削減しようとすれば、製油所に高度な脱硫装置を整備する必要があり、石油会社は莫大な投資をせざるを得ない。

    投資負担を嫌う中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(Sinopec)の2大国有石油会社は残留硫黄の規制を強化することに反対してきた。

     中国の電力の約70%は石炭火力発電所が生みだしており、残りの大半は三峡ダムのような水力発電。

    天然ガス火力や原子力、再生可能エネルギーはそれぞれ数%規模にすぎない。石炭火力発電は自動車と並ぶ大気汚染源のため、今世紀に入って中国政府は脱硫、脱硝装置を義務付け、対応はそれなりに進んできた。

    だが、PM2.5の回収に効果的な煙突の集塵装置については、政府は義務付けていなかった。

    急激な電力需要の伸びに対応するため、電力会社を発電能力拡大の投資に集中させる必要があったからだ。

    PM2.5問題は中国政府と石油産業、電力産業が生み出した複合汚染といってもいいだろう。

    続く

  • No.1625

    13/03/07 13:49:38

    中国環境汚染関係
    >>1576>>1577>>1588>>1592>>1593>>1594>>1597>>1598

    97%の都市で地下水汚染=高まる危機感―中国
    >>1605

    中国が公式文書で「癌(がん)症村」の存在認める 少なくとも国内200カ所以上>>1609

    中国の原発事故想定 規制委、対応策を検討 「次々と建設、日本に影響甚大」>>1612

    「PM2.5」だけではない「環境汚染」が生む新たな中国危機>>1620>>1621>>1622>>1623>>1624


    自治体にデータ公表の動き >>1591

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