嵐(妄想・小説) へのコメント(No.3141

  • No.3137 ハル

    F02B

    10/08/11 10:05:53

    お好きなメンバーで





    本の茶色く染みになったページを見ると思い出す。
    もうどれくらい前かな…。
    今もあなたを思い出すよ。

    あなたは僕が本当に好きになった人だから。




    秋。

    いつも行くコーヒーショップでコーヒーをテイクアウトした。

    夏の風も秋の風に変わり冷たさを感じるようになった。
    ショップの外にはテーブルと椅子が並んでいて、みな季節の変わりを楽しむかのように座っていた。

    「歩きながら飲むか」

    俺はホットを頼んだ。

    お熱いのでお気をつけください。

    そんな店員さんの一言にも秋を感じコーヒーを受け取った。

    そのコーヒーが

    物凄く熱い。

    お熱いどころじゃない。

    このコーヒーを持ってあるけるのか?
    でもここにいても仕方がないし…バレたら面倒だし…。

    俺はその物凄く熱いコーヒーを指の面積をなるべく当たらないように、こぼさないように、そしてそんな心境を周りに気付かれないように持ち店を出る。


    でも、熱さにも限界があるだろう。


    「あっちぃ!」

    俺は知らないうちに声を出し、店の前に並ぶテーブルにコーヒーをポイッと置いていた。

    コーヒーはコトンと倒れ蓋から流れ出し、テーブルを茶色く染める。

    あっ!と思った時には遅く、テーブルに置いてあった本の端を茶色く染め出した。
    慌ててコーヒーを起こし、本を持ち上げた。

    『誰?』

    後ろから声がした。

    振り返ると女性が立っていた。
    俺よりも少し年上だろうか?


    それが、あなただ。





    続く?

  • No.3141 ハル

    F02B

    10/08/11 11:25:56

    >>3137
    >>3139
    >>3140 続き



    「こんにちは」

    あなたが男性と一緒に歩いていたのを見てから暫く経っていた。

    自分の気持ちに整理をつけるのに時間がかかるとは思わなかった。

    『久しぶり』

    あなたはいつもと変わらずに俺に微笑む。
    でもあの日見た笑顔とは違う。

    『今日会えて良かった』

    あなたはパタンと本を閉じると俺に話を始めた。今までは言わなかった事を。

    結婚をする事。
    引っ越しをする事。

    この店に来るのは今日が最後だと言う事。

    そして

    俺と話せて楽しかった事。

    『あっちでも居心地のいいお店探さなきゃね』


    言いたい事が沢山あったのに

    言葉が喉に詰まる。

    「ねぇ…俺があなたを好きだった事は話した方がいい?」

    あなたは初めて俺と会った時のように少しビックリした顔をして、笑った。

    これで最後。
    これで最後だ。

    「俺、あんたの事好きだったんだ」

    季節がいくつか過ぎて

    やっと言えた言葉。






    茶色く染まった本は

    本棚にある。

    時々手にとりパラパラと捲る。
    あなたが何度も何度も読み返したんだろう。
    あるページが開く。
    そこにはこう書いてある。

    私の幸せは

    私が好きな人が幸せである事


    ねぇ。

    今あなたは何をしているかな?
    幸せかな?

    俺は本を本棚に戻す。

    あなたが幸せであるように、俺はあなたを思い出すよ。

    思い出としてね。




    終わり。

    長々とすみません。

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