交際断られた女性の両親を殺害し放火した当時19歳被告に死刑判決【甲府市】

匿名

シュクメルリ鍋

24/01/19 13:15:06

甲府 夫婦殺人放火事件 当時19歳被告に死刑判決 特定少年に初

2024年1月18日 20時24分
NHK NEWS WEB

3年前、甲府市で一方的に好意を寄せていた女性の住宅に侵入し、両親を殺害して住宅を全焼させたなどとして殺人や放火などの罪に問われた当時19歳の被告に対し甲府地方裁判所は「年齢を最大限考慮しても、刑事責任は重く、更生の可能性も低い」などとして、求刑どおり死刑を言い渡しました。

18歳と19歳を「特定少年」と位置づける改正少年法がおととし施行されて以降、「特定少年」に死刑が言い渡されたのは初めてです。

甲府市の定時制高校に通い当時、19歳だった遠藤裕喜被告(21)は、3年前の10月、一方的に好意を寄せていた女性が暮らす市内の住宅に侵入し、50代の両親を殺害したほか住宅を全焼させたなどとして殺人や放火などの罪に問われました。

これまでの裁判では検察が責任能力はあったとして死刑を求刑したのに対し弁護側は責任能力が著しく減退していた心神こう弱の状態だったなどとして死刑にしないよう主張していました。

18日、甲府地方裁判所で開かれた裁判員裁判で三上潤裁判長は「非常に悪質で強固な殺意に基づく冷酷な犯行だ。十分な計画性があり、動機も自己中心的で理不尽だ。遺族に真摯な謝罪もない」と指摘しました。

その上で「19歳であるという年齢を最大限考慮しても、刑事責任の重大性や、更生の可能性の低さから死刑を回避する事情にはならない」などとして求刑どおり死刑を言い渡しました。(略)

■弁護士「控訴は被告と協議」

死刑判決を受けて被告の弁護士の1人、藤巻俊一弁護士は「こちらの主張が認められなかったので非常に遺憾です。控訴は被告と協議をして決めます」と述べました。

■甲府地検「適正な判決得られたと考えている」

甲府地方検察庁の田渕大輔次席検事は「検察官が裁判で主張した内容が事実認定、量刑ともに認められたかたちで適正な判決を得られたものと考えている」としています。(略)

■事件当時10代被告への死刑判決 これまでのケースは

事件当時10代の被告に死刑が言い渡されたケースはこれまでにもあります。

【1968年】
市民4人を射殺した当時19歳の永山則夫元死刑囚の事件。

【1992年】
千葉県市川市の住宅に押し入って一家4人を殺害した当時19歳の被告の事件。

【1994年】
大阪、愛知、岐阜で暴行を加えて男性4人を殺害した当時18歳と19歳の3人の被告の事件で死刑が言い渡されました。

【1999年】
山口県光市で主婦と幼い女の子を殺害した罪に問われた当時18歳の被告の事件でも死刑が言い渡されました。

【2010年】
宮城県石巻市で2人を殺害するなどした当時18歳の被告の事件では、裁判員裁判が始まってから初めて死刑が言い渡されました。

(略)

■専門家「刑を軽くする事情少ないと評価の結果の結論」

元裁判官で少年法に詳しい立教大学元教授の廣瀬健二さんは、判決について「非常に凶悪で結果も重大なので、死刑になる可能性も相当程度ある事件だと受け止めていた。判決は、生育過程でゆがみが生じてしまった面は認めているが、責任能力に影響するほどの障害ではないと判断した。犯罪の重大性と、刑を軽くする事情が少ないと評価した結果、死刑という結論になったのだと思う」と分析します。

また、被告が事件当時19歳のいわゆる「特定少年」だったことについては、20歳に近い年齢で、刑の重さを考慮する大きな要素になったとはいえないと指摘したうえで、「昔から、少年であっても刑事裁判の対象になれば、成人と同じように審理が行われてきた。『特定少年』の導入によって審理のしかたが変わったわけではないが、本人が未熟かどうか、法廷での態度などを見ながら配慮して審理を進めてきたのではないか」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240118/amp/k10014325521000.html

コメント

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  • No.1 シュクメルリ鍋

    24/01/19 13:22:17

    「社会に戻る気がない」「控訴はしない」 死刑求刑の「特定少年」が法廷で語ったこと

    2024/1/17(水) 17:01
    テレビ朝日系(ANN)

    「社会に戻る気がない」「控訴はしない」 死刑求刑の「特定少年」が法廷で語ったこと

    甲府市で住宅に侵入、夫婦を殺害し、住宅に放火した罪などに問われ
    全国で初めて「特定少年」として実名が公表された当時19歳だった男に18日、
    甲府地方裁判所で判決が言い渡されます。

    (テレビ朝日社会部 小俣茉央)

    ■【検察官の求刑は「死刑」 表情変えず】

    「ひとかけらの慈悲もない犯行である」、「被告人に内省の態度がみられない」。
    次の瞬間、法廷内でメモを取っていた私の手は驚きのあまり震えました。
    「死刑を求刑する」。

    去年12月11日の公判で検察官は「死刑」を求刑しました。
    私が法廷で初めて聞く検察官の「死刑求刑」という言葉に動揺する一方で、
    死刑を求刑された遠藤裕喜被告(21)は前を向いたまま、表情を変えることはありませんでした。

    ■【全国初の特定少年として実名が公表】

    事件は2021年10月12日未明に発生しました。
    当時19歳だった遠藤被告は、甲府市内の住宅に侵入すると、寝ていた50代の夫婦をナタや果物ナイフで殺害し、続いて次女をナタで殴ってけがをさせ、住宅に放火した罪などに問われています。遠藤被告は、夫婦の長女に一方的に好意を寄せていたのでした。

    2階で寝ていた長女は、次女から危険を知らされ、2人で2階の窓から飛び降りて逃げ出しました。

    遠藤被告は犯行後、車で逃走し空き家で過ごした後、12日午後7時ごろ、駐在所に出頭し、その後、逮捕されました。

    被告は事件当時19歳でしたが、検察は「重大事案で社会に与える影響が深刻」だとして、全国で初めて、2022年4月に施行された改正少年法の「特定少年」として起訴し、実名を公表しました。

    ■【一言も言葉を発さない遠藤被告】

    長女に交際を申し込んだものの断られたことに逆恨みしたとみられるこの事件。

    鑑定留置や公判前手続きを経て、初公判は事件から2年たった2023年10月25日に甲府地裁で開かれました。

    果たして、罪を認めるのか、認めないのか、何を話すのか。
    注目を集めた裁判は「異例の展開」を見せました。

    裁判長「名前はなんと言いますか?」
    遠藤被告「………」
    裁判長「生年月日はいつですか?」
    遠藤被告「………」

    遠藤被告は初公判の冒頭から、何も言葉を発しなかったのです。

    そして、起訴状が読み上げられた後も…

    裁判長「起訴内容はその通りですか?間違っていますか?」
    遠藤被告「………」
    裁判長「話すことはないですか?」
    遠藤被告「………」

    遠藤被告は、すべての質問に無言を貫き、法廷内は異様な雰囲気になりました。

    その後、検察官から説明されたのは、捜査段階では取り調べに応じていた被告の供述などから明らかになった、事件に至る経緯でした。


    つづく

  • No.2 シュクメルリ鍋

    24/01/19 13:23:23

    遠藤被告は、長女と事件の4カ月前に知り合い、はじめて存在を知ったこと。
    一方的に好意を寄せた被告がデートの誘いやプレゼントを繰り返したことに長女は恐怖を感じた一方で、被告は順調だと思っていたこと。
    被告は長女から「デートはできない」と断られ、LINEをブロックされた後、メッセージが既読にならないことに怒りの感情を抑えられなくなり、長女を拉致して、強姦して逃亡しようと考えたこと。逃亡後に隠れる場所をインターネットで探していたこと。

    そして、長女を拉致しようと待ち構えていたところ、長女の女性の友人を男性と見間違えた遠藤被告は、長女がその友人と親しくしている様子を見て、「裏切られた」と怒りを覚え、ダメージを与えるため、長女の両親を殺そうと考えたこと。

    この間、遠藤被告は聞きたくないとばかりに両手で耳を塞いでいました。

    一方、弁護人からは事実関係は争わないとしたうえで、遠藤被告の生い立ちが説明されました。

    遠藤被告は生まれたときから家庭内で両親の言い争いを多く見て育ってきたこと。
    小学生の時に両親は離婚したこと。
    母親の再婚後、新しい父親との関係がうまくいかなかったこと。

    それまで特に表情を変えなかった遠藤被告でしたが、頭を抱え、涙を流していました。

    ■【突然話し始めた被告 「社会に戻るつもりがない」】

    遠藤被告が言葉を発しないまま裁判は進み、11月13日に被告人質問を迎えました。
    しかし、何も話さないため、たった5分で終了してしまいました。

    翌日の被告人質問も「このまま何も話さずに終わるのだろう」とおそらく法廷にいる誰もが思っていたのではないでしょうか。

    ところが、弁護人からの16問目の質問でした。

    弁護人「どうして何も話さないんですか?」
    被告「社会に戻るつもりがないからです」

    これが遠藤被告がこの裁判で発した初めての言葉でした。
    すると、これまでとは打って変わって話し始めたのです。

    検察官「長女や次女やこの裁判に関わった人と2度と関わらない事を約束できますか?」
    被告「意味が分からないのでもう1回言ってもらって良いですか?」
    検察官「この裁判に関わった人の、」
    被告「裁判に関わったとはどの範囲ですか?」
    検察官「証人、裁判官、裁判員などです」
    被告「ありません」
    検察官「長女、次女にニ度と関わることは?」
    被告「ありません」
    検察官:「約束できますか?」
    被告:「できます」

    その2週間後、再び被告人質問が行われました。
    そこで聞かれたのは「なぜ事件を起こしたのか」という点でした。

    弁護人「今回の事件、どうして起こしたのですか?」
    被告「きっかけは長女から『やっぱり付き合えない』とLINEが来たことですが、普段から色々なことに疲れていたことも合わさって長女からのLINEで逃げる“きっかけ”ができました」

    長女のLINEで逃げるきっかけができた、と話した遠藤被告に対し、弁護人は質問を続けます。

    弁護人「何が辛かったのですか?」
    被告「ひとつめは家の事です。妹の事、母親の事、普段から(被告泣きながら)『お前がこの家で一番邪魔なんだよ』とヒステリックに言われたことが一番辛かった」
    弁護人「長女に一度、交際を断られたとき、どんな気持ちでしたか?」
    被告「はっきりダメと言われていなかったので、もしかしたら、まだ付き合えるかもと思い自分なりに調べたりしました」
    弁護人「LINEでもう1度『付き合えません』と送られてきたときの気持ちは?」
    被告「覚悟はしていましたが、絶望感が来て、怒りの感情があったのは確かです。」


    つづく

  • No.3 シュクメルリ鍋

    24/01/19 13:23:49

    午後は検察官からの質問が始まりました。

    検察官「(凶器に)ナタとナイフを選んだ理由は?」
    被告「持ち運びがしやすいからです」
    検察官「長女の家族を確実に殺したかったからじゃないんですか?」
    被告「家族を拷問して、長女の目の前で苦しめたかったから」
    検察官「出頭した理由は?」
    被告「けがをしたということと罪を軽くしたかったから」
    検察官「事件を悔やむ気持ちは?」
    被告「正直よく分かりません」

    この日、遠藤被告は自らの言葉で多くの質問に答えました。

    家庭から逃げ出したかったことに、長女から交際を断られたことへの怒りが加わり、長女を苦しめてやろうと長女の家族の殺人などを企てたこと。
    一方で罪を軽くしたいがために出頭したこと。

    しかし、遠藤被告から謝罪の言葉が出てくることはありませんでした。

    ■【長女がオンライン出廷 悲痛な訴え】

    12月4日の裁判では事件被害者の長女がオンラインで出廷し、自らの声で意見陳述を行いました。

    長女「裁判官、裁判員のみなさん。今日は私の話を聞いてくれるとのこと、ありがとうございます。もしかしたら上手く話せないかもしれませんが、思っていることを伝えたいと思います。
    ここでは、父・母のことをお父さん・お母さんと呼ばせてください。殺されてしまったお父さんお母さんは世界一のお父さんお母さんであり、怪我をさせられた妹は世界一の妹です。3人が被害に合う理由なんて1つもない。今残っている妹、叔母。2人の苦しみは一生続くことです。」

    長女の悲痛な訴えに、法廷内は静まり返りました。

    「お父さん、お母さん、妹は何も悪くないのに何故こうなってしまったのか考えています。巻き込んでしまった、お父さんお母さん、妹にどう償えばいいのかずっと考えていますが答えが出ません。
    裁判で明らかになった犯行動機の1つ、『私を拷問したかったが家族を殺した方が私にダメージを与えられる』というものを聞きましたが、少しも納得できません。何も理解できません。
    犯人に問いたいです、なんで家族なの?
    裁判で犯人の生い立ちが明らかになりました。それと私のお父さん、お母さん、妹に何の関係があるのでしょうか」。

    最後に強く訴えました。「どうか残された妹を守ってほしい」と。

    この訴えに傍聴席では涙を流している人もいました。

    一方、遠藤被告は時折、上を向いていましたが、自身の家庭環境が語られた時のように涙を流したりすることはありませんでした。

    ■【「控訴はしません、それだけです」 判決は18日】

    12月11日の裁判で検察官は死刑を求刑しました。
    その瞬間、記者はペンを持つ手が震え、とっさに遠藤被告はどんな表情をしているのか、目をこらして見ましたが、大きく表情を変えることはありませんでした。

    一方弁護人は心神耗弱状態だった、また、加害者に対して更生の取り組みをすることが社会の責務であるなどとして死刑回避を訴えました。

    裁判長「最後に何か言いたいことはありますか?」
    被告「控訴はしません、それだけです」

    「控訴はしない」と最後に話した遠藤被告の言葉。それはどんな判決を言い渡されても受け止めます、という意味なのでしょうか。
    判決は甲府地裁で18日に言い渡されます。

    テレビ朝日
    https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900001261.html

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