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- 花菖蒲(優美)
- 22/07/07 16:32:43
ひとり親世帯、物価高直撃 手取り月20万円 給付金「足りない」
7/7(木) 14:52 Yahoo!ニュース
物価高で苦しい生活ぶりを語るシングルマザーの女性=福岡県内で2022年6月16日午後3時7分、中里顕撮影
10日投開票の参院選で最も有権者の関心が高いのが物価高対策だ。消費税率の一時的引き下げを訴える野党に対し、自民党は「消費税は社会保障の重要な財源だ」と主張する。有権者の思いは――。
「今日も遅くなってしまった」。福岡県南部で高校生と小学生の子供2人を育てるシングルマザーの女性(40代)は帰路を急いだ。物価高の折、手取りを増やそうと複数の仕事を掛け持ちしているため帰宅が遅くなる。おなかをすかせた子供たちを待たせるわけにはいかず、夕食にスーパーの弁当や総菜を買って帰る日々だ。「本当は作りたい。出来合いは高いし」
仕事はカウンセラーなどで月の手取りは20万円ほど。家賃2万円の県営住宅で家族3人、つましく暮らしていても給料日前には底を突き、社会福祉協議会の生活福祉資金を借りることもある。口座の残高が足りずクレジットカードの利用を止められることも度々だ。
そんなぎりぎりの生活を値上げラッシュが襲った。マイカー通勤しているためガソリン代の値上がりは家計に響く。「以前は満タンにしても4000円台だったが今は5000円台。月1、2回の出費だけど痛い」。電気料金も高くなり、九州電力管内は2021年7月の時点で標準的な家庭が月6489円だったが22年7月は7271円。食料品も値上がりしている。
政府は低所得の子育て世帯に子供1人当たり5万円の生活支援特別給付金を出しているが「とても足りない。国の支援は一律的なので、もっと困っているところに届くよう一人一人を見てほしい」。参院選ではそんな候補者、政党を探して訴えに耳を傾ける。
同様の声は自治体からも。県民所得が全国水準より低く、子供の貧困が深刻化している沖縄県の自治体担当者は訴える。「沖縄は交通手段が少なく車を手放せないが、車を持っていると資産と見なされて生活保護を受給できない。国はこうした地域事情にも配慮してきめ細かく支援できないものか」
厚生労働省の16年度「ひとり親世帯等調査」によると、母子世帯の8割は母親が働いているが、そのうち「正規の職員・従業員」は4割強にとどまる。平均年間収入は243万円(15年)で、国税庁統計の平均給与(433万円、20年)の6割弱の水準しかない。
福岡県母子寡婦福祉連合会が設置する「ひとり親サポートセンター」はシングルマザーなどの就労を支援しているが、就業時間などの条件が企業側と合わず就労に結びつかないケースもあるという。甲斐英雄所長(65)は「子供がいるとどうしてもフルタイムで働けない場合がある。それぞれの子育て環境に合う職場を探していくほかない」と語る。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c976bc06f51aab6c22421d5b8521027e28e649fb
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