輪島「大規模火災」火元は1ヶ所から300棟へ、 無風なのになぜ?木造家屋の密集地帯だった

  • なんでも
  • 熊鍋
  • 24/01/21 09:35:24

国土交通省の調査によれば焼失面積は、東京ドームより広い、およそ5万800平方メートルに及び、300棟が焼失したと推定されています。


■ほぼ無風…なぜ火の勢いは増したのか

仁科健吾アナウンサー 
「火災現場近くの道路は地震によって崩壊した建物で道がふさがれてしまっています。奥の状況が分からないほどです」

理由1『木造密集地の狭い路地』

火災現場となった朝市通りのある河井町は、路地が狭く、昔ながらの家屋が立ち並んでいました。崩れた家屋の木材が、狭い道路の橋渡しとなり、延焼を広げる役割を果たした可能性が見えてきました。さらに時間を進めると、火は衰えることなく、延焼を続けています。

理由2『大津波警報』

仁科健吾アナウンサー
「火災現場は海のすぐ近くでした。当日は大津波警報が出されていました」

地震発生直後に発令された大津波警報により避難が優先され、消火活動などできなかったといいます。

住民
Q.津波が来るのでみんな逃げた?
A.お母さん抱えていたから、とにかく避難しよう。あれがいるこれがいえるといっても、『そんなのいらん命だよ』って連れてきた。

映像を見返すと午後6時5分には、すでに3台の消防車が現場付近に到着しているのがわかります。しかし…

ヘリコプター
「消火活動は行われていない模様です」

仁科健吾アナウンサー
「電柱に消火栓と書かれていますね」

道路わきの消火栓は、崩れた家屋に埋まり使用できず、断水も重なったことで、初期消火は遅れました。

【1日午後8時6分ごろ】
映像から放水が確認できます。

ヘリコプター
「消防による消火活動が行われていますが、火が衰える様子は見えません」

また、この地区ではプロパンガスが使用されていたことから、ガスに引火して延焼を広げた可能性もあります。木造家屋密集地であること、初期消火が遅れたことにより、火災は拡大し延焼を続けました。日付が変わって2日の午前2時30分ごろにも、消火活動は続けられていました。国土交通省の調査では、延焼が止まったのは、2日の午前3時34分ごろ。出火から実に10時間が経過していました。


■延焼を免れた境目”焼け止まり”とは

そして、私たちが注目したのは、延焼を免れた境目。「焼け止まり」です。

仁科健吾アナウンサー
「甚大な被害をもたらした火災はここで焼けどまりました。道路を挟んでこちら側の建物には火は燃え移りませんでした」

一体なぜ、こうした「焼け止まり」ができたのか?実際に現地調査を行った愛媛大学の二神准教授は、私たちの取材映像から次のように考察します。

愛媛大学 防災情報研究センター 二神 透准教授
「道路を挟んでいますね。沿道の建物は耐火材か何かで覆っているように見えます。火が着火しなかったと思います。幅員の大きな道を整備していく事が密集市街地において重要だと思います」

■「火災から身を守る」不燃化特区とは

実際に、取り組みが進んでいる場所があります。今後、発生が懸念される「首都直下地震」。被害想定によれば死者の7割、およそ1万6千人が火災によるものと推定されています。木造住宅密集地域のうち、火災から守るための「不燃化特区」に指定されている東京都荒川区の住宅地。

荒川区防災都市づくり部 住まい街づくり課 村山 洋典課長
「6mへの拡幅整備を現在行っている道路になります。以前は電柱ぐらいまでの幅しかなかったんですけれども、用地を取得させていただいて、ご協力いただいた方の建物も、燃えにくい建物に建てかえてもらっています。」

実際、輪島市で焼け止まった区画を見ると、道幅の広さが延焼を防いだことがわかります。こうした取り組みは、全国にも広がり始めています

  • 0 いいね

利用ルール・禁止事項をご確認ください
誹謗中傷、個人情報、プライバシーを侵害する投稿は禁止しています。
また誹謗中傷においては、法改正により投稿者の情報開示について簡易な裁判手続きが導入されております。

古トピの為これ以上コメントできません

ママ達の声投稿されたコメントを掲載しています

画像表示ON・OFF

    コメントがありません

※コメント欄のパトロールでYahoo!ニュースのAIを使用しています

新しいトークテーマを作ろう

子育てや家事、旦那に関する悩み相談、
TV、芸能人に関する雑談など何でもOK!

トピックランキング

もっと見る

コミュニティカテゴリ