【解説】なぜ"血液型性格診断は当たっている”のか? そのメカニズムを解説!

  • なんでも
  • 黒田官兵衛
  • 21/03/26 08:47:31

みなさんは、こんな内容の話を聞いたことはないだろうか?

血液型がA型の人は、綺麗好き
血液型がB型の人は、自己中心的
血液型がO型の人は、大雑把
血液型がAB型の人は、二面性がある

上記は、日本では広く知られている性格診断の一種です。これをみて皆さんの中にも『当たってる』と思った方もいるかも知れません。

しかし、実際には

血液型がA型でも、自己中心的な人は数百万人以上います。
血液型がB型でも、大雑把な人は数百万人以上います。
血液型がO型でも、性格に二面性がある人は数百万人以上います。
血液型がAB型でも、綺麗好きな人は数百万人以上います。

じゃあ、どうして上にあるような、血液型診断が日本で広まったのかというと…。

全ての人間は『多少は綺麗な物が好き』で『多少は自己中心的』で『多少は大雑把』で『多少は二面性』がある多面的な生き物

であるからです。そしてこの事を利用して、さも『血液型〇〇な人は性格が〇〇だよ』と相手に信じこませるのが血液型性格診断なのです。

現在、血液型性格診断は日本やその周辺の諸国しか信じられておらず、また有名な検証実験については数々の不備(または恣意的な誘導)が指摘されており、有力な科学的根拠は存在しません。

こういう、誰にでも当てはまる性格を、特定の相手だけに当てはまるように感じてしまう効果を、心理学用語で『バーナム効果』と呼びます。

◆バーナム効果の歴史

1948年にアメリカの心理学者であるバートラム・フォアラー(Bertram R. Forer)は、

学生に「テストの結果であなたの性格を診断する」と嘘を付き、簡単なテストをした後に、事前に用意していた下記の文章を見せてどういう反応を示すかという実験を行った。

《あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります。また、あなたは弱みを持っているときでも、それを普段は克服することができます。あなたは使われず生かしきれていない才能をかなり持っています。外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります。あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。そのうえ、あなたは独自の考えを持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の意見を聞き入れることはありません。しかし、あなたは他人に自分のことをさらけ出しすぎるのも賢明でないことにも気付いています。あなたは外向的・社交的で愛想がよいときもありますが、その一方で内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。あなたの願望にはやや非現実的な傾向のものもあります。》

上記の内容の文章を見せられた学生の多くが、『上記の内容は自分に当てはまっている』と答えました。

その後1956年に別のアメリカの心理学者ポール・ミール(Paul Everett Meehl)が随筆の中で、過去に行われた「一見成功したかのようにみえる心理学テスト」の中にはフォアラーの実験で使われた文章のように曖昧な性格分析描写が用いられたものがあることに触れました。そしてこれを「我々は誰にでも当てはまる何かを持っている」("We've got something for everyone.")など数々の名言を持つ悪名高い大実業家のフィニアス・バーナム(Phineas Taylor Barnum)の行った同様の興行手法にちなみ「バーナム効果」と呼んだのです。

続き>>1◆その他にも沢山存在するバーナム効果

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