ウサギ
全日制高校在学中に妊娠して中退し、その後定時制高校で学んだ埼玉県在住の唐澤たばささん(19)が今春、首都圏の大学に入学した。1歳の娘を育てていくために「必ず大学に入りたかった」と言う。社会福祉士として働く夢を実現するための一歩を踏み出した。【金秀蓮】
妊娠が分かったのは高校3年の春。高校2年から年上の男性と交際を始め経口避妊薬を服用していたが、体調不良で薬をやめた直後のことだった。妊娠検査薬で陽性反応が出たのを確認し、自宅から遠い東京都内のクリニックへ駆け込んだ。
当初は産むか産まないか悩んだ。交際相手は反対しており「未婚」になることも想像できた。産みたい。でも、子どもが大きくなり、参観日や運動会に父親の姿がなかったらどう思うだろう……。「産むのは私のエゴではないかと思った」
初めて受診した時、おなかの赤ちゃんは13週目に入っていた。超音波検査で映し出された子どもは「トク、トク、トク、トク」と心音を放っていた。医師からは「個人の問題だから任せるけど、産んで悲しむ人はいないよ」と言われた。背中を押された気がした。出産を決意した。
だが、当時通っていた高校へ報告すると「出産するなら退学のための書類を取りに来て」と言われた。妊娠・出産による休学は認められなかった。
出産後、唐澤さんは両親のアドバイスで定時制高校の4年に編入。「学費は自分で工面する」と大学進学を両親に相談すると、意思を尊重してくれた。全日制高校での成績は申し分なかった。全日制高校2年のころから進学先に決めていた大学の指定校推薦をもらった。
3月に文部科学省が公表した調査結果では、2015~16年度に公立高校が把握した妊娠は2098件。うち674件(32.1%)が自主退学した。高校中退は「貧困の連鎖につながりやすい」と指摘されるが、学校の勧めで自主退学した事例も32件あった。唐澤さんは「妊娠しても通える学校があれば、自分の意思で退学するかどうか決められる」と語る。
定時制に通いながらアルバイトで進学資金をためた。バイト中は、母が娘の面倒を見てくれた。春からは保育園に預けることができるようになったが「保育園に入れなくても面倒を見てあげる」と言ってくれた母の言葉は心強かった。
10代で妊娠・出産することへの社会の偏見は根強いと感じる。「若くして子どもを産むことは勧められることではない。ただ、安心して学んで生活できる社会になってほしい」と願っている。
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