- ニュース全般
- 匿名
- 16/05/05 22:56:54
産経新聞 5月5日
自身の気持ちを表現するのは「キモい」「ウザい」「ヤバい」だけ。
比喩が理解できず、慣用表現を使いこなせない…。
スマートフォンの普及により、毎日多くの情報に接し、SNSを日常的なコミュニケーションに使う子供や若者の日本語に異変が起きているようだ。
■いきなり要件から
今春、都内の有名私大を卒業した女性(22)は昨年、所属する音楽サークルの後輩から受け取った一斉メールを見て驚いた。
「恒例のライブやります。
来てください」…。
続けて日時や場所が書いてあったが、OB、OGを含めた案内メールなのにあいさつ文もなければ、「OBの皆さま」といったあて先もない。
「いくらサークル仲間といっても、目上の人に出すのに、いきなり要件から入るなんて。
先輩には『しっかり教育しないからだ』と叱られました」
女性はいわゆる
「ゆとり世代」だが、2、3年下の世代とは隔絶を感じるという。
「敬語以前に、相手や状況に応じて言葉遣いを変えることができない子が多いように思います」
■主語がない
中学受験専門の学習塾「スタジオキャンパス」(東京都港区)代表で、国語を長年教えてきた矢野耕平さんは「ここ4、5年は特に、他者への敬意や心遣いを感じない言葉遣いをする子が増えた」と指摘する。
例えば生徒とこんな会話をするのはしょっちゅうだ。
生徒「先生!聞いてください。
ひどいんですよ」
矢野さん
「何があったの?」
生徒
「ひどいんですよ。
マジキモかった!」
辛抱強く尋ねなければ、「誰に」「何をされたか」一向にわからない。
事情を知らない聞き手におかまいなく、自身の感情を訴えるだけの会話だ。
「少し前まで、先生との間には一線を引く生徒がほとんどだった。
でも今は仲間内とパブリック(外部)の線引きがない。
自分だけで完結する言葉を使う子が明らかに増えました」
■LINEが影響?
自分と、周囲のごく狭い内輪の視点でしか言葉を使えず、それ以外の人に配慮する言葉が選べない子供や若者が増えている原因の一つに、矢野さんはコミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」に代表されるSNSの影響を挙げる。
「ラインは基本的に仲間内の会話で、短文。
スタンプを使えば、言葉にせずに心情を表現できる。
そうしたコミュニケーションが当たり前だと思ってしまっているのではないか」
≫続く
- 0 いいね
No.-
1
-
焼きそば