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- 16/03/27 20:34:01
産経新聞 2016.3.23
韓国スケート連盟は3月11日、2018年2月に開催される平昌五輪でフィギュアスケート全種目出場へ道が開かれたと発表した。韓国メディアによると、スケート連盟が国際オリンピック委員会(IOC)に対し秘密裏に平昌五輪の自動出場枠を要請していたという。
冬季五輪の開催国枠は平昌五輪から撤廃され、実力で出場権を獲得しなければならなくなった。ところが、韓国フィギュア界はキム・ヨナの引退以降、低迷。男・女子フィギュアで目立った成績はなく、競技歴の浅いペア、アイスダンスとともに自国選手の出場しない興ざめした種目になる危険性をはらんでいる。五輪成功のためになりふり構っていられないとばかりに豪腕を振るった格好だ。とはいえ、最低技術点をクリアする条件付きだけに思惑通りにいくかは不透明だ。いまだにキム・ヨナ待望論の出る状況で、低レベルの選手が出て、逆に興ざめしないか懸念する声がある。
3月1日付のSBSによると、韓国スケート連盟は2~3月に開催されたIOC執行委員会で「開催国・韓国に出場権4枚をくれと要求した」という。この関係者は「男・女子のシングルは自力で出場権を確保できるが、ペアとアイスダンスが弱いので」と背景を説明した。聯合ニュースによると、 IOCと国際スケート連盟(ISU)は3月10日、最低技術点をクリアする条件付きで「開催国に別途の出場権を与えることにした」という。
背景には、国際スケート連盟(ISU)が12年10月の理事会で、五輪のフィギュアで開催国の自動出場権を14年ソチ五輪を最後に廃止したことにある。実力のある選手に多くの機会を与え、競技の全体的なレベルアップを図るのが目的だ。これまでは五輪前年に開催される世界選手権と予選会で出場枠を獲得できなくても、開催国には男子、女子のシングル、ペア、アイスダンスで各1枠の出場権が保証されていた。
冬季五輪の華といわれるフィギュア。開催国の国民にとって注目は高い。まして、韓国ではキム・ヨナという「国民の妹」と称された人気者がいただけに注目種目だ。
ところが、ポスト・キム・ヨナ育成に難航する。ネットユーザーには「投資して得た成果ではなく、突然変質といえる状況でキム・ヨナらが現れた」と評し、キム・ヨナが育成システムではなく、個人的な能力で台頭したと指摘する。
実際、韓国選手の今季成績を見ると、女子シングルではパク・ソヨンが欧州選手不参加の四大陸選手権で挙げた4位が最高順位。男子はキム・ジンソがグランプリ(GP)2大会で9位と低迷する。ペアではGP出場がなく、アイスダンスもGP出場がなく、四大陸選手権に出場した3組は8、10、11位。8位組は優勝組から43点以上も離された。
SBSは男・女子シングルも出場が心配としたうえで「ともすればお茶の間で開かれる平昌五輪のフィギュアは『他人の祭り』に転落する可能性にあふれている」と危機感を募らせる。
ただ、韓国側も手をこまねいていたわけではなかった。SBSによると、韓国連盟はISUに開催国枠の復活を働きかけ、14年6月に一定の技術評価を得れば開催国に限って出場権を付与することが決定。すると、「不毛地当然」(SBS)と揶揄されるペアとアイスダンスで外国人選手を帰化させる計画を推進したというのだ。
>>1に続く
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