妄想族会議開催中。 へのコメント(No.200

  • No.200 豚キム部長

    KDDI-SN34

    06/11/01 22:14:13

    悟は朝早くから出掛けて行ったけど、私にはもうどうでも良かった。きっと浮気相手と一緒に過ごすんだろう。
    私の頭には悟のことよりも健太郎さんの事でイッパイだった。夕飯は何が良いかしら?メイクやヘアにも自然と気合いが入った。

    ―ピンポン―6時40分。健太郎さんだわ!ウキウキしながら迎えに出た。
    「こんばんは。早く来すぎちゃったかな。」
    私は首を横に振り微笑んだ。
    「上がって下さい。今急いで用意しますから、チョット待ってて下さいね。」
    「あっ、そういえば悟は?」
    「悟は…今日も出張って。義兄さん来るのに…ゴメンナサイね。」
    「そうなんだ。遥ちゃんが気にすることないよ。」
    健太郎さん…。
    「どうぞ。お口に合うかわかりませんが。」
    「おっ、美味そう。久しぶりだな、手料理なんて。」
    「義兄さん…彼女いらっしゃっらないの?」
    ドキドキしながら答えを待った。
    「寂しいけどいないよ。もう一年半も一人ぼっち。」
    健太郎さんは苦笑い。私は内心ホッとした。
    久々に食べてくれる相手がいる食事。私達はワインを飲みながら会話を楽しんだ。
    「悟はいいよな。毎日こんな美味い料理食べれるなんて。」
    「…。悟は…。全然私の夕食食べてくれないの。」
    溜っていた感情が込み上げた。

    「毎晩帰りも遅いし、朝帰りだって…。きっと出張も…嘘。今日だって。悟浮気してるみたい…。」
    涙が溢れてきて止めることができない。
    「大丈夫?遥ちゃん…」
    慌てて私の横に駆け寄った。
    「ヤダ私ったら…、ゴメンナサイ…。義兄さんグチるなんて…」
    健太郎さんにこんな姿見せるなんて…最低。
    「遥ちゃん…。」
    「も、もう、ダイジョ…」
    ―えっ…?
    健太郎さん?
    温かく優しい手の平と…唇。
    「ゴメン…」
    健太郎さんの言葉を遮るかのように、私は健太郎さんの胸にしがみついた。
    「あ、謝らないで…。義兄さんは…何も、何も悪くないから…。」
    健太郎さんの体温で、冷えきっていた心が温まる。
    健太郎さんはイイコイイコするように優しく髪を撫でてくれた。強く私を抱きながら…。

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