- ニュース全般
-
エジプトで軍と警察が誤射 観光客ら12人死亡
NHK(2015年9月14日)
エジプトの砂漠地帯で、テロ組織を追跡していた警察と軍が、観光客の車列を誤って攻撃し、メキシコ人とエジプト人の合わせて12人が死亡しました。
エジプト政府が詳しい状況を調べています。
エジプト内務省によりますと警察と軍の合同部隊が、13日、エジプトの西方砂漠でテロ組織を追跡していた際、メキシコ人観光客の乗った車4台を誤って攻撃しました。
この攻撃でメキシコ人とエジプト人合わせて12人が死亡したほか、10人が、けがをして病院に運ばれ手当てを受けているということです。
エジプトでは、過激派組織IS=イスラミックステートの支部を名乗る武装集団などが
東部のシナイ半島や、
リビアに近い西部の砂漠地帯を拠点に活動し、
軍や警察が掃討作戦を進めています。
エジプト内務省は、現場は立ち入り禁止区域だったとしていて調査チームを作って、当時の状況や誤って攻撃した原因を調べています。
一方、メキシコのペニャ大統領は、観光客の車列を誤って攻撃したことを非難するとともにエジプト政府に対し、徹底的な調査を要求しました。
砂漠ツアーで人気の場所
エジプトの西方砂漠は、首都カイロの西に広がる砂漠地帯です。
四輪駆動自動車で砂漠を走ったり、オアシスにある温泉につかったりする砂漠ツアーが行われ、観光客に人気の場所として知られています。
また、古代の海洋生物の化石が発見されたことで知られるワディ・アル・ヒタンという世界遺産もあります。
その一方で、この地域は過激派組織の潜伏場所になっているとも指摘されていました。
エジプト 相次ぐテロや誘拐エジプトでは、このところ、過激派組織IS=イスラミックステートの支部を名乗る武装集団などによる爆弾テロや誘拐が相次いでいます。
ことし6月には、首都カイロで検事総長を乗せた車列の近くで大きな爆発が起きて検事総長が死亡しました。また7月には、カイロのイタリア領事館近くで車が突然爆発し、1人が死亡しています。さらに、先月には、過激派組織ISの支部を名乗る武装集団が拘束したクロアチア人の男性を殺害したとする画像を公開したほか、カイロ近郊にある治安機関の建物の前で車が爆発し警察官や市民およそ30人がけがをしました。
これに対し、エジプトの警察や軍は、シナイ半島や砂漠地帯で、過激派組織の掃討作戦を続けています。
- 0
15/09/14 12:20:22