砥石
そもそも自衛隊の「89式5・56mm小銃」でクマを駆除するのは至難のワザ…専門家は「アメリカ軍の特殊部隊が3人1組で立ち向かってもクマには勝てない」と断言
2025年11月06日
鈴木知事は「クマ問題が長期化し、現場は疲弊している。県内のマンパワーや資源では対応できない」と訴え、自衛隊の出動を要請した。担当記者が言う。
「ニュースを見た人の中には『自衛隊がクマを駆除する』と誤解した人もいると思います。しかし鈴木知事も小泉防衛相も“武力行使”までは考えていないようです。あくまでも実際の駆除は地元の猟友会が行い、自衛隊は“後方支援”に回ると見られています。具体的にはワナを設置しての巡回や、付近住民の安全確保、クマ目撃情報の対応と集約という任務になるでしょう」
これに反対する声も決して少なくない。例えば元航空幕僚長の田母神俊雄氏はXに《銃を使っての駆除は行わないということだ。それならなぜ自衛隊が派遣されるのか》、《自衛隊の行動を縛るべきでない》と投稿している。
だが軍事ジャーナリストは「あまりクマの能力を過小評価しないほうがいいと思います」と警鐘を鳴らす。
「『ヒグマは巨大で凶暴だが、ツキノワグマは小型で臆病』というイメージもあるようですが、これは全く事実に反しています。ツキノワグマでも体長が180センチに達し、体重も100キロを超える個体はいます。さらにツキノワグマは時速50キロという非常に早いスピードでの移動が可能です」
next>>1■特殊部隊の隊員でもクマに負ける
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No.7 磨石
25/11/10 14:54:11
自衛隊が安全に任務をこなせるように配慮してあげてほしい
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No.6 ダイヤモンド(3カラット)
25/11/07 12:53:15
自衛隊員に小銃も持たせず、熊よけスプレーだけ持たせて丸腰で行かせるのはおかしい
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No.5 富士山
25/11/07 09:37:12
自然保護だといって野獣の間引きを止めてハンターの数も減らしてしまったのだから、自然保護団体に責任取ってもらいましょう。
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No.4 原石
25/11/07 05:34:51
猟銃と比べると、対人用の銃って威力かなり低いらしいね
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No.3 主 砥石
25/11/07 04:42:49
■ハンターのほうが能力は上
「自衛隊の特殊部隊であるレンジャーの隊員にツキノワグマの駆除を命じても、クマに対しては89式5・56mm小銃から完全被甲弾を放つしかありません。これでは致命傷を与えられないでしょう。もちろん何発かは命中するでしょうが、弾が貫通してしまう重大なリスクがあります。結果は“手負いのクマ”を生み出す可能性が高く、凶暴化したクマがレンジャー隊員に向かってきたら最悪の事態が想定されます」(同・軍事ジャーナリスト)
重要なのは「どんなに優秀な自衛隊員であっても、訓練されていないことはできない」ということだという。
「レンジャー隊員に散弾銃を持たせ、猟友会の皆さんと行動を共にしても何の役にも立ちません。むしろ足手まといになります。ハンターは長年の訓練と経験を積んでクマの駆除を行えるようになったわけで、いくら屈強で優秀な自衛隊員であったとしても一朝一夕でクマの駆除ができるはずもありません。長期的な計画で『自衛隊もハンターを育成する』というならまだしも、『自衛隊員が今、クマの駆除を行えばいい』という意見はクマの“腕力”を過小評価しているだけでなく、ハンターの皆さんにも失礼なことを言っていると自覚するべきでしょう」
それでは自衛隊にとってクマの駆除は不可能なのかと言えば、それも違うという。第3回【重機関銃や攻撃ヘリを使えば「自衛隊にもクマの駆除は可能だが…」 専門家が「発砲が許可される可能性は“ほぼゼロ”」と断じる理由】では、クマを自衛隊が本気で攻撃できない理由などについて詳細に報じている──。
デイリー新潮編集部
https://www.dailyshincho.jp/article/2025/11060601/
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No.2 主 砥石
25/11/07 04:41:31
■「完全被甲弾」の罠
「つまり敵の兵士であっても、必要以上の攻撃を加えてはならないわけです。その一例として弾丸の種類があります。ハーグ陸戦条約は『完全被甲弾(フルメタル・ジャケット)』の使用を推奨しています。この弾丸は全体が真鍮の一種で覆われているため、当たっても貫通する確率が高くなります。このため完全被甲弾で撃たれた兵士は“過剰な苦痛”から免れる可能性と、後方の医療施設に送られる可能性が高まるというわけです。一方で銃弾には『ホローポイント弾』というものもあります。こちらは命中すると破裂したようになり、体の広い範囲にダメージを与えます。貫通することも少ないので、腹部に当たると内臓のあちこちを傷つけて致命傷を与えます。そしてハーグ陸戦条約はホローポイント弾を非人道的と見なして使用を推奨していません。ところが狩猟の場合は全てが逆になるのです」(同・軍事ジャーナリスト)
もちろん陸上自衛隊はホローポイント弾を持っていない。一方、欧米のハンターは熊狩りでは炸裂するタイプの弾丸を使う。日本のハンターは散弾銃だ。その口径は18・5mmが一般的だ。M16の口径に比べると3倍を超える。それだけ威力が強いのは言うまでもない。
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No.1 主 砥石
25/11/07 04:40:37
■特殊部隊の隊員でもクマに負ける
時速50キロがどれほど早いか、100メートル走の世界記録保持者であるウサイン・ボルト氏の時速は37・6キロだ。
「ボルト氏の1・5倍のスピードですから、どれほどツキノワグマが早く走るか、数字が歴然と示しています。さらにツキノワグマの“腕力”や噛む力は突出しています。『前足で鉄筋をへし折った』、『鉄板をかみ砕いた』という目撃情報があるほどです。これほどの運動能力を持っているのですから、興奮して凶暴化すると人間の手には負えません。アメリカ軍の特殊部隊、陸軍のデルタフォースや海軍のネイビーシールズの隊員が3人1組でツキノワグマに立ち向かっても、重傷を負ったり死亡したりする危険性は高いと思います」(同・軍事ジャーナリスト)
なぜ特殊部隊の隊員であってもツキノワグマに勝てないのか、クマの傑出した身体能力は見た通りだが、もう一つの大きな理由は装備だ。陸上自衛隊の主力小銃は89式5・56mm小銃。アメリカの戦争映画でおなじみの自動小銃M16の口径も5・56mmだ。
ここで重要なのが国際法のハーグ陸戦条約だ。非常に単純化すると戦争の“ルール”を定めている条約であり、重要な考えの一つに「非人道的な兵器の使用は禁止する」というものがある。
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