高嶺の花
「ヘイト本」置かない書店の最終章 清風堂書店で2代が記した足跡
2025年2月26日 7時00分
朝日新聞
エプロンにつけた「店長」の名札を見て、その女性は遠慮がちに声をかけてきた。
5、6年ほど前の話だ。20代くらいだろうか。聞けば在日コリアンだという。
「ヘイト本がないから、ここには安心して本を買いに来られる。ありがとうございます」
そう頭を下げる女性を見送りながら、清風堂書店の社長、面屋(おもや)洋さん(49)は「ここにあってよかった、と思われる本屋を目指していたんだ。やってきてよかった」と思った。
大阪・梅田で「教育書の聖地」と称された「清風堂書店」が28日、閉店する。教育書に注力した品ぞろえから多くの教員に愛され、近年は「ヘイト本を置かない本屋」としても有名だった。(略)
当時、店に届く新刊本を手に取ると、次々と「嫌韓」の文字が目についた。中には世間でベストセラーになった本もあった。
■最初に決めたルール
洋さん自身、ゲイで性的マイノリティーだ。
何の罪もない人たちが、その属性や指向で差別の対象になる。そんな世の中に、これから自分が足を踏み入れる書店・出版業界が手を貸しているような気がした。
我が身に置き換えて考えても、自分のアイデンティティーを全否定する本がある書店に行きたいとは思わない。「ヘイト本は置かない」。2年ほどして、店長になった洋さんが最初に決めたルールだった。
「炎上」したこともあった。百田尚樹著「日本国紀」に「安倍政権時に書かれた 歴史改ざんファンタジー 目的は憲法改正か⁉」などと書いたポップをつけて並べると、その写真がネットにアップされ、攻撃された。客からも「著者を侮辱しているのでは」と問い詰められた。
一方で、「こういう店で本を買いたい」と洋さんを支持するネットの書き込みもあった。ポップが起点となり、議論が広がった。(略)
だが、時代の流れにはあらがえず、閉店が決まった。
閉店を1週間後に控えた日。棚にぎっしり並べた一押しのマンガも、3月になれば返品作業が待っている。洋さんは店内をゆっくり見渡した。あの日の女性の言葉を思い出しながら。(以下略)
https://archive.md/nQWoW
古トピの為、これ以上コメントできません
件~件 ( 全0件)
*コメント欄のパトロールでYahoo!ニュースのAIを使用しています
ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。
上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。
まだコメントがありません