「嫌韓本を置かない」と宣言した書店、閉店【大阪】

匿名

高嶺の花

25/02/28 15:36:19

「ヘイト本」置かない書店の最終章 清風堂書店で2代が記した足跡

2025年2月26日 7時00分
朝日新聞

 エプロンにつけた「店長」の名札を見て、その女性は遠慮がちに声をかけてきた。
 5、6年ほど前の話だ。20代くらいだろうか。聞けば在日コリアンだという。

 「ヘイト本がないから、ここには安心して本を買いに来られる。ありがとうございます」

 そう頭を下げる女性を見送りながら、清風堂書店の社長、面屋(おもや)洋さん(49)は「ここにあってよかった、と思われる本屋を目指していたんだ。やってきてよかった」と思った。

 大阪・梅田で「教育書の聖地」と称された「清風堂書店」が28日、閉店する。教育書に注力した品ぞろえから多くの教員に愛され、近年は「ヘイト本を置かない本屋」としても有名だった。(略)

 当時、店に届く新刊本を手に取ると、次々と「嫌韓」の文字が目についた。中には世間でベストセラーになった本もあった。

■最初に決めたルール

 洋さん自身、ゲイで性的マイノリティーだ。
 何の罪もない人たちが、その属性や指向で差別の対象になる。そんな世の中に、これから自分が足を踏み入れる書店・出版業界が手を貸しているような気がした。

 我が身に置き換えて考えても、自分のアイデンティティーを全否定する本がある書店に行きたいとは思わない。「ヘイト本は置かない」。2年ほどして、店長になった洋さんが最初に決めたルールだった。

 「炎上」したこともあった。百田尚樹著「日本国紀」に「安倍政権時に書かれた 歴史改ざんファンタジー 目的は憲法改正か⁉」などと書いたポップをつけて並べると、その写真がネットにアップされ、攻撃された。客からも「著者を侮辱しているのでは」と問い詰められた。

 一方で、「こういう店で本を買いたい」と洋さんを支持するネットの書き込みもあった。ポップが起点となり、議論が広がった。(略)

だが、時代の流れにはあらがえず、閉店が決まった。

 閉店を1週間後に控えた日。棚にぎっしり並べた一押しのマンガも、3月になれば返品作業が待っている。洋さんは店内をゆっくり見渡した。あの日の女性の言葉を思い出しながら。(以下略)

https://archive.md/nQWoW

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