あらゆる訃報を利用する陰謀論者たち…根拠なく「コロナワクチンのせい」【SNS】

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      23/11/03 18:05:23

    ◆人助けをしようとしていたペリー

    #DiedSuddenly運動がペリーを次のアバターに選んだのには、倒錯した理由がある。ペリーは長年、自身の医学的問題、特に長期にわたる薬物の使用について、公に語ってきた。2022年出版の自伝『Friends, Lovers, and the Big Terrible Thing』(原題)では、薬物とアルコールが健康に深刻な影響を及ぼし、その結果、十数回にわたる胃の手術や昏睡状態を経験した過去について、数多くのページを費やしながら、率直に綴っている。

    自著の宣伝で、ペリーは自分の経験を明かすことがほかの人たちの助けになればと語っていた。「わたしが死んで最初に語られるのが『フレンズ』であってほしくない。人を助けたことについて語られるようにしたい」とあるインタビューでは口にしている。ペリーは晩年、自身の健康問題について語ることで、ほかの人たちが自分と同じように苦しまないで済むよう啓発活動をしていた。それだけに、恐怖をあおり、あてつけがましく真実を隠蔽しようとする悪意ある動きが、ペリーの死にまとわりついてしまうのは不愉快だ。

    これは異常な事態ではない。#DiedSuddenlyは、わたしたちの文化にはびこる、現在進行形で悪化している“病”の最新の症状だと認識するのが適切だ。2012年に26人が殺害されたサンディーフック小学校銃撃事件はでっちあげだとする陰謀論や、そのほかのコロナ否定論と同様、#DiedSuddenly運動は制度や専門家への不信を糧としている。陰謀論を信じる人たちは自身をいじめっ子ではなく、嘘を正す“真実の語り部”だと考えている。

    今回ペリーが標的となってしまった#DiedSuddenly運動は今後も続くだろう。特にXは、同コミュニティにとって安全な避難場所となっている。「Matthew Perry died suddenly(マシュー・ペリー 急死)」で検索すると、陰謀論に加担する何十もの認証済みアカウントがヒットする。Xのモデレーション・プロセスに大きな変更がない限り、それは変わらない。たとえイーロン・マスクが新たな人生の目標を「医療に関する誤情報の撲滅」にしたとしても、この問題はどのSNSプラットフォームにも及ぶだろう。

    この状況に抵抗するのを無駄だとみなすのは、ペリーに失礼だ。ペリーは何より、自分の物語を正直に語りたがっていた。彼の健康に関する嘘に対抗することは、彼のライフワークを称える行為そのものだ。

    (WIRED US/Translation by Rikako Takahashi)

    ※『WIRED』によるソーシャルメディアの関連記事はこちら。

    【写真】10月28日に54歳で亡くなった、米ドラマ『フレンズ』で知られる俳優のマシュー・ペリー。

    WIRED JAPAN
    https://wired.jp/article/matthew-perry-death-died-suddenly-conspiracy-theory-online/

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