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■その2 懐疑的な思考をほとんど行わない
次の(2)は、要するに「それって本当なのか?」「これまで信じてきたけれども、実は正しくなかったかもしれない」などと疑いを差し挟むことをあまりしない、ということである。
懐疑的な思考には、自分の信念に不利になるかもしれない主張や仮説でも、いったんは考慮してみることが求められる。しかし、陰謀論や疑似科学の信奉者は、そうした考慮のためのコストを惜しむのである。
あるいは、確証バイアスに陥っているせいで、自分の信じていることにマッチしないものを端的に無視するので、懐疑的な思考を行う契機が失われてしまう。
■その3 妙な自信にあふれている
最後の(3)は、これまでの話から、当然の特徴だと思われるかもしれない。確証バイアスにより他の仮説や説明を無視し、自分の信念に対して懐疑的に考えてみることをしないのだから、本人達は自信をもって陰謀論や疑似科学を信じていられる。
実際、並外れたことを信じているわりには、頼りない証拠で満足していることが多い。
しかし、それに加えて、ここには「知的な優越感」も嗅ぎつけることができる。
「一般に信じられている政府の公式見解や、科学的に正しいとされる学説は、実はまちがっている。そして、自分たちだけが本当に正しいことを知っているんだ」――自分は他の多くの人々よりも知的に優れているという自己認識をもつのに、陰謀論や疑似科学はうってつけ、という面があるのだ。そうした優越感が、妙な自信につながるわけである。
以上、陰謀論や疑似科学の信奉者に見られる典型的な特徴を3つ取り上げて説明した。これらを知っておくだけでも、陰謀論や疑似科学のような怪しい言説に出会ったときに戸惑いにくくなるし、「これは注意が必要な場面だ」と気づきやすくなるはずだ。
ダイヤモンドオンライン
https://diamond.jp/articles/-/308803- 3
22/09/02 22:11:41