- なんでも
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40代後半の中絶が多い理由
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■意外に多い50代の出産
政府主導の”「卵子の老化」キャンペーン”では、「老化」によって歪んだ卵子の映像と、年齢とともに下がる出産率のグラフがツールとして活用されている。自然に任せた場合の信頼に足る出産率のデータなど存在しないので、代わりに体外授精を行った場合の数値が示されるのだが、例えば「36歳16.8%、40歳で8.1%、42歳で5%、45歳で1%以下」といった具合である。
2012年2月に放送され、その後書籍にもなった「産みたいのに産めない 卵子老化の衝撃」(NHK『クローズアップ現代』)では、名古屋市立大学大学院教授の杉浦真弓氏が「卵子は胎児のときに最も数が多くって、そして50歳でゼロになるまで、どんどん減少していくんですね」と説いていた。しかし世間を見渡してみると、40代後半や50代で出産している女性もチラホラいる。卵子の数が「50歳でゼロ」というのは言い過ぎではないか。
もちろん、40代前半と比べると、40代後半の出生数は激減する。それでも2015年度(1)の40代後半の出生数は1,307人。人工妊娠中絶をした人は1,340人いる。 子どもが欲しくても妊娠しない女性たちがクローズアップされるが、私たちが思っている以上に40代後半になっても妊娠する女性はいるということだろう。
50代の人工妊娠中絶に関しては、「もう妊娠しないだろうという油断から避妊を怠った結果」という意見が聞かれる。たしかに卵子の数が「50歳でゼロ」だと聞けば、油断もしたくなる。とはいえ、実際には50代女性の多くが避妊をしているのではないだろうか。もし避妊をしていない人の割合が高ければ、50代の妊娠はもっと多いはずだ。というのも、避妊をせず自然に任せると、50代女性でも妊娠することが少なくないということが、過去の統計から読み取れるのだ。
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22/02/04 19:30:41