京アニ放火殺人事件容疑者に主治医・上田敬博が伝えたこと「俺はおまえに向き合う。絶対に逃げるな」

匿名

立花宗茂

21/04/29 20:12:06

■自分は「低の低」の人間だ、と青葉は言った

青葉の意識が戻ったのは、2度目の表皮移植手術の前だった。喉の器官を切開して人工呼吸器をつなげているため、言葉は発せない。上田と目が合った青葉は小さく頷いた。

喉を塞(ふさ)ぎ、言葉を発することができるようになったのは事件から約3ヵ月後の10月半ばだ。

「最初はかすれ声しか出ない。しゃべり方を忘れているんです。『声を出してみ』と言ったら、『ああ』って。その後、声が出るようになったと泣いていた。そのとき、死ぬことを覚悟して事件を起こしたんじゃないんだなと思いました」

少しずつ、ふたりは言葉を交わすようになっていった。

「そのとき彼は、犠牲者はふたりだけだと思っていた。『ふたりも殺したからどうせ死刑になる』って言ったんです。僕は、『悪いことをやったという自覚があるんやったら、まずは自分がやった行為と向き合え』と言いました。『それから罪を償え、そのためにおまえを助ける。主治医である自分をしっかり見ろ。俺はおまえに向き合う。絶対に逃げるな、もう逃げられへんぞ』と」

意識したのは、正面からぶつかることだ。これはラグビーから学んだことだった。

「タックルに入るとき、斜めや横から入ると絶対に失敗するんです。一番いいのは真っ正面から行くこと。医療も同じで、なんかあったらとにかく正面からぶつかるしかない」

上田は毎日、7時半と19時の2回、青葉の話を聞いた。青葉は、自分は「低の低」の人間で、生きている価値がないと投げやりだった。

「彼は家庭的なネグレクトもあって、勉強ができなかった。それでも定時制高校を卒業して派遣の仕事についた。それがリーマン・ショックで突然解雇になった。それで、昔から好きだった小説のようなものを2年間かけて書いて応募した。しかし、はねられた。そのとき、食べていく術(すべ)がなくなったと感じたそうです。後から自分が書いたものと同じような内容の作品が出たと思い込んで、カッとなって事件を起こした。稚拙(ちせつ)なんです。ただ、誰かが奴の話を聞いてやれば、思いとどまったかもしれないと思いました」

https://news.yahoo.co.jp/articles/c23df430ad639ed9d2b7a9b7d220f3a9f4652226?page=5

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

  • No.27 里見義堯

    21/04/29 23:30:21

    ここで働いていた人達は少なくとも自分の好きなことを仕事にできた人達だよね。世の中にどれだけいるかな、、、好きなことを仕事にするって。

  • No.26 猿飛佐助(強い)

    21/04/29 22:52:07

    たくさんの人がいる会社に放火して被害者が二人で済むって思うあたりが頭悪い。
    螺旋階段があって上の階まで被害があったのは計算じゃなかったんだ。

  • No.25 島津家久

    21/04/29 22:44:16

    >>10
    それならわかる。
    反省して被害者遺族に心から謝罪するようにしたいんだと思う。

  • No.24 匿名

    21/04/29 22:28:57

    >>18
    的外れ

  • No.23 結城秀康

    21/04/29 21:31:42

    難しいね。無責任に死なれるのも許せないし、罪を自覚させ償わせる為に、雨風しのげて布団があってご飯も与えられて、そうやって亡くなった人にはもう出来ない事をして生きているのも許せないし。

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  • No.22 本願寺顕如

    21/04/29 21:27:11

    犠牲者がふたりだと思っていた!?

  • No.21 宇喜多直家

    21/04/29 21:23:45

    >>4上げてるよね一人でぽちぽち

    プロの医者ってそもそも何なの?
    命を助けるのが医者であって

    患者の個人情報をマスコミに話すとか頭おかしい

  • No.20 戸沢盛安

    21/04/29 21:23:23

    お涙頂戴に持ってきたいだろうけど、事件の悲惨さと犯人の傲慢さで腹が立つだけだわ

    辛い境遇にいる人は沢山いるし、その人たちが皆犯罪を犯すわけじゃない
    話を聞いてくれる人がいたとしたら本当にこの事件は起きなかったのかも分からないのに美談にしようとしてることに吐き気がする

  • No.19 堀秀政

    21/04/29 21:19:28

    誰かが話を聞いてあげたら

    って。ずーっとそばで、話をただで聞いてくれる人間を作るって事になる。

    だいたい話を聞いてくれる人もいないって事は、話を聞いてもらってもおさまらない人間だから、どんどん一人になるんじゃないの?

    助けたくないのに助けて、自分を医者として肯定して、自分の本心に嘘をついてだましていくから眠れなくなるんじゃないかな

  • No.18 北条早雲

    21/04/29 21:18:23

    >>4
    このお医者さんは、自分の親も奥さんも子供も友達もみんなこの犯人に殺されてても、同じことを出来たかな…

  • No.17 島津義弘

    21/04/29 21:01:17

    >>11
    それは違う

  • No.16 北条氏綱

    21/04/29 20:59:09

    生きている価値なんてないけど、簡単に死んで欲しくない
    一生苦しみ続ければいいのにとか思ってしまう

  • No.15 武田信繁

    21/04/29 20:42:25

    遺族からすれば犯人の生い立ちとかどうでも良いよね。低の低でも踏ん張って生きてる人もいるし、それが何十人も殺して良い理由にはならないわ。結局は弱い自分を人のせいにしてるだけ。色々と聞くたび遺族からすれば殺したいくらい憎しみが増えるだけだわ。

  • No.14 津軽為信

    21/04/29 20:41:29

    医師本人も葛藤の中向き合ったんだね。
    睡眠障害、治りますように。

  • No.13 本願寺顕如

    21/04/29 20:36:43

    すごいなぁ。この医師ともっと早くに出会っていたらこんなことしなかったかもしれないのにね。

  • No.12 服部半蔵(強い)

    21/04/29 20:36:31

    正直人をあやめといて償いなんて出来るわけない

  • No.11 直江兼続

    21/04/29 20:26:33

    無罪

  • No.10 朝倉宗滴

    21/04/29 20:25:57

    犯罪者だろうと助ける
    じゃなくて
    犯罪者だから意地でも助けて罪を償わせてやる、死なせてやるもんか
    の方が共感できる。

  • No.9 匿名

    21/04/29 20:23:49

    確かに一人の患者ではあるけど、自分が遺族だったらめった斬りにしたいくらいにくい

  • No.8 伊達成実

    21/04/29 20:23:25

    この医者
    目立ちたがりやかな
    凶悪犯罪の人でもペラペラ喋るとか有り得ない

    裁判所で呼ばれたら証言したら良いだけなのに

  • No.7 内藤昌豊

    21/04/29 20:21:57

    ごめん、
    いい話なんだろうけど美談にはできない

  • No.6 戸沢盛安

    21/04/29 20:19:54

    犠牲者は二人だと思ってる!?
    は?何を言ってるんだ、コイツは

  • No.5 加藤清正

    21/04/29 20:19:40

    おせっかいな医者 こんな奴話聞く価値もないと思う

  • No.4 島左近

    21/04/29 20:18:32

    プロの医師だわ。経験値が高すぎる。

  • No.3 尼子経久

    21/04/29 20:18:32

    >>2
    うん
    いい主治医と出会って人生やり直せるみたいに思わないでほしい

  • No.2 匿名

    21/04/29 20:16:05

    いくら生まれ育った環境が悪くても
    許せない

  • No.1 立花宗茂

    21/04/29 20:14:12

    容体が回復すると、青葉を転院させたほうがいいのではないかという声が病院内から上がった。犯罪者が入院していると悪評につながるというのだ。まだ転院できる状態ではないと上田は反対した。

    青葉は、自分が厄介者扱いされていることに気づいていた。そして上田に、自分みたいな人間を治療してもなんのプラスにもならない、なぜ自分を守ってくれるのかと聞いた。

    上田はこう答えた。

    「目の前にいる患者を助けるのが僕らの仕事だ。バックグラウンドは関係ない。犯罪者でも政治家でも一緒や」

    取り調べに堪えられる状態となり、11月中旬、青葉は京都第一赤十字病院に戻った。別れ際、上田は「おまえ、生きている価値がないって言っていたけど、俺と4ヵ月接して、少しは考えが変わったか」と問うた。

    青葉はこう返した。

    「変わらざるをえなかった。こんな『低の低』の自分にぶつかってくれる人が赤の他人でもいるんだって」

    昨年4月から、上田は鳥取大学医学部附属病院救命救急センターの教授に就任し、地域の医療の整備や、医師や研修医、看護師らの指導に取り組んでいる。 

    青葉の治療は一段落したが、上田の睡眠障害はいまだに完治していない。医師はときに患者の"毒"を飲み込まねばならない。上田もまたその後遺症を抱えているのだ。

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