• No.1 立花宗茂

    21/04/29 20:14:12

    容体が回復すると、青葉を転院させたほうがいいのではないかという声が病院内から上がった。犯罪者が入院していると悪評につながるというのだ。まだ転院できる状態ではないと上田は反対した。

    青葉は、自分が厄介者扱いされていることに気づいていた。そして上田に、自分みたいな人間を治療してもなんのプラスにもならない、なぜ自分を守ってくれるのかと聞いた。

    上田はこう答えた。

    「目の前にいる患者を助けるのが僕らの仕事だ。バックグラウンドは関係ない。犯罪者でも政治家でも一緒や」

    取り調べに堪えられる状態となり、11月中旬、青葉は京都第一赤十字病院に戻った。別れ際、上田は「おまえ、生きている価値がないって言っていたけど、俺と4ヵ月接して、少しは考えが変わったか」と問うた。

    青葉はこう返した。

    「変わらざるをえなかった。こんな『低の低』の自分にぶつかってくれる人が赤の他人でもいるんだって」

    昨年4月から、上田は鳥取大学医学部附属病院救命救急センターの教授に就任し、地域の医療の整備や、医師や研修医、看護師らの指導に取り組んでいる。 

    青葉の治療は一段落したが、上田の睡眠障害はいまだに完治していない。医師はときに患者の"毒"を飲み込まねばならない。上田もまたその後遺症を抱えているのだ。

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

広告

返信コメント

  • まだコメントがありません

投稿するまえにもう一度確認

ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。

上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。