「限界だった」たった1人の介護の果て なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか

  • ニュース全般
  • 島津家久
  • 20/10/28 21:53:56


 9月、神戸地裁。幼稚園教諭だった女性は、初めて法廷に立った。同居していた祖母(当時90歳)の殺害を認め、「介護で寝られず、限界だった」と語った。親族から介護をほぼ1人で背負わされ、仕事との両立に苦しんだ末のことだった。

 なぜ、社会人1年目の女性は「大好きだったおばあちゃん」を手にかけるまで追い詰められたのか。裁判を傍聴し、関係者への取材を重ねた。【韓光勲、春増翔太】

 ◇両親離婚、育ててくれた「大好きなおばあちゃん」

 2019年10月8日早朝、女性は神戸市須磨区の自宅で同居する祖母の口にタオルを押し込み、窒息死させた。認知症だった祖母には、徒歩5分以内に住む3人の子供がいた。女性の伯父、父、叔母だ。にもかかわらず、介護は家族の中で女性がほぼ1人で担った。

 そうなった経緯には女性の生い立ちが大きく、関係している。

>>1

  • 3 いいね

利用ルール・禁止事項をご確認ください
誹謗中傷、個人情報、プライバシーを侵害する投稿は禁止しています。
また誹謗中傷においては、法改正により投稿者の情報開示について簡易な裁判手続きが導入されております。

古トピの為これ以上コメントできません

ママ達の声投稿されたコメントを掲載しています

画像表示ON・OFF

1件~1件 (全 303件) 前の50件 | 次の50件
    • 1
    • 島津家久
    • 20/10/28 21:54:51



     女性が3歳の時に両親は離婚。ともに暮らした母は、小学1年生の時に脳出血で亡くなった。児童養護施設に移された女性を引き取ったのが、父方の祖母だった。学費や生活費を工面してくれ、ピアノも買ってもらった。幼稚園の先生になる夢も応援してくれた「大好きなおばあちゃん」だった。

     一方、祖母には気性が激しい面があった。「あんたは借金ばかりつくった母親から生まれたんや」と、女性に存在を否定するような言葉を投げることも少なくなかったという。女性は中学生になると、精神的なバランスを崩すようになった。睡眠薬を大量に飲み、何度も救急車で運ばれた。医師からは「祖母と同居しない方がいい」とアドバイスされ、叔母の家に身を寄せた。

     短大に進学し、睡眠薬の服用もなくなった女性は夢だった幼稚園教諭として働くことが決まった。しかし、その頃から祖母の体調が悪化し始めたことで、女性の生活は再び狂い始めた。

     19年2月、祖母は自宅前の坂道で転んで入院した。アルツハイマー型認知症と診断され、排せつや身の回りのことが1人でできない要介護「4」と認定された。自宅に戻った祖母は、靴を履かずに深夜にうろつき、近所の家の呼び鈴を鳴らした。「おばあちゃんを一人で家に置いておくのは危ない」。それが親族の総意だった。

    • 0
1件~1件 (全 303件) 前の50件 | 次の50件
※コメント欄のパトロールでYahoo!ニュースのAIを使用しています

新しいトークテーマを作ろう

子育てや家事、旦那に関する悩み相談、
TV、芸能人に関する雑談など何でもOK!

トピックランキング

もっと見る

コミュニティカテゴリ