• No.1 天平宝字

    20/07/03 14:38:16

    ■大統領も公約を断念したのに

     ところが、あまりに急激な引き上げで、想定通りにはいかなかった。財閥や大企業はそもそも「最低賃金」とはさほど関係がない。

     直撃されたのは中小、零細企業だった。急速な引き上げで、従業員数を減らすなど防衛策に出て、成長どころか雇用にも影響が出てしまった。

     2019年7月には、文在寅大統領自身が「最低賃金を1万ウォンに引き上げるという公約を実行できず申し訳ない」と述べ、事実上公約を撤回した。

     2020年の最低賃金は前年比2.9%増の8590ウォンになった。

     民主労総は、公約撤回→最低賃金引き上げ抑制、という動きに強く反発していた。

     労働側の要求は、経営側はもちろん政府の「速度調整」にも真っ向から挑戦する内容だ。

    ■経営だけでなく労働者も懸念

     7月2日付の韓国紙は、労働側の要求を大々的に報じた。

    「中央日報」は1面トップで「労働側、コロナにもかかわらず『最低賃金1万ウォン』」という記事を掲載した。

     この記事では、影響が特に中小・零細企業に大きいと指摘したうえで、これは事業主にとってだけではなく、「賃金水準が低い小規模事業所で勤務する労働者の過半数が最低賃金の凍結を望んでいる。最低賃金引き上げが結局は雇用減少につながるということを体験しているからだ」と報じた。

     この記事では中小企業中央会が最近発表した「2021年最低賃金関連中小企業勤労者意識調査」で51.7%が2021年の最低賃金を凍結するべきだと回答したことを紹介した。

    ■日本は901円

     日本の最低賃金は各県ごとに異なるが、加重平均では901円。

     安部晋三政権は3%程度の引き上げを実施してきたが、2021年については引き上げよりも雇用維持を重視する方針だ。

     過去数年の為替レート、1円=10ウォンで計算すると9010ウォン。3%上昇したとしても928円、9280ウォンだ。

     為替レートによってどちらが多いかは変わってくる。それでも、韓国に進出している日本企業のトップからは、「日韓逆転も時間の問題だ。韓国での人件費上昇ペースは速すぎる。新規投資に影響を与える」との声が相次いでいる。

     こうした批判にも民主労総はひるむ兆しはない。

     7月1日、政府、経営側、労働側の代表が、コロナ危機を協力して乗り切るために3者合意をする会合が予定されていた。

    ■民主労総は最高賃金制導入も主張

     政府側から首相、経済副首相、雇用労働部長官など、経営側からは大韓商工会議所会長など、労働側から2大ナショナルセンター代表が参加して「合意書」を取り交わす段取りだった。

     民主労総の委員長も参加する予定だったが、直前になって一部の強硬派メンバーは「解雇禁止」が合意書に明記されていないと反発した。

     挙句の果てに委員長の外出を実力阻止してしまった。このため、この日の会合とセレモニーは中止に追い込まれてしまった。

     民主労総は、これとは別に、経営側には「最高賃金制も導入すべきだ」と主張している。民間企業では最低賃金の30倍、公企業では7倍までに制限すべきだという。

     民主労総は、前回の大統領選挙で文在寅氏を支持した。政権発足後は、加入者数を増やして韓国最大のナショナルセンターに躍進した。

     こうした勢いをかって新型コロナの流行という難局でも、労働者の権利拡充や待遇改善を強く求めている。

     16%の引き上げ要求をどう抑え込んでいくのか。政権の支持母体である民主労総とどう折り合うのか。

     新型コロナ対策のなかで、韓国政府にとっては頭の痛い問題でもある。

    筆者:玉置 直司

    https://news.livedoor.com/article/detail/18512776/

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