志村けんさんへの加藤茶さんの火葬場でのお別れの言葉（全文）

志村、今日は雨だぜ。
昨日までの予報じゃ晴れだったのにさ。おかげで濡れちまったよ。これが涙雨ってやつだな。
今日は日本中の人がお前のために泣いてるよ。
それだけお前がたくさんの人を笑わせてきたってことなんだろうな。

志村、覚えてるか？
初めて会った日のこと。ちょうど今くらいの時期だったよな。
あの日も雨が降ってた気がするなぁ。
お前はまだ高校生で、制服着ててさ。
午前中、高校の卒業式に出て、午後からドリフの仕事なんてこともあったよな。

チョーさん、厳しかったもんな。
覚えてるか？　お前がドリフを脱走したのを俺が連れ戻して、一緒にチョーさんに謝ったこと。
チョーさん、きっと今も怒ってるぜ。
お前がもう天国に来ちまったこと。「まだ早すぎる！」って。
ごめんな。今度は一緒に謝りに行ってやれなくて。

でも、俺たちもじきそっち行くからさ。
チョーさんとチュー（荒井注）さんと酒でも飲んで待っててよ。
で、そっちでドリフがみんな揃ったら、また「８時だよ！全員集合！」って。

バカなことばっかり……お前とは本当にたくさん、バカやったよなぁ
日本一バカやった２人じゃねーか？　俺たちって。
PTAからも怒られてさ。

でも、俺はそれを誇りに思ってるよ。
ドリフに、日本に、志村けんという笑いの神がいたことを。
お前と２人でお笑いをやれたことを。

あの世でも元気でな。

ありがとう。あばよ、相棒。