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- 匿名
- 19/10/31 17:44:39
2019年10月31日 13時0分
大阪府岸和田市の大阪地検岸和田支部付近で、収容予定の女が男が運転する車で逃走した事件から一夜明けた31日、地検は公務執行妨害容疑などで引き続き2人の行方を捜査した。
一方、地検が事件を公表したのは発生の約5時間後。また事件概要などから近隣住民への影響は特にないと判断し、周辺自治体にも連絡を入れていなかった。後手に回ったといえる一連の対応に、危機管理に詳しい専門家は「一般感覚とのギャップがある」と指摘する。
事件は30日午前10時50分ごろ発生した。収容予定だった岡崎公栄(きみえ)被告(49)が検察事務官ら4人の制止を振り切り、男とともに車で逃走。はねられた事務官が軽傷を負った。
逃走の事実も含め、地検が事件の概要を報道陣向けに書面で公表したのは、発生から約5時間後の午後3時50分ごろ。さらに地検幹部が詳細を説明したのは午後5時20分ごろだった。
大阪府警岸和田署は午後0時半ごろ、岸和田市教育委員会などに事件の発生を伝達。
また府警は午後1時10分ごろに、事前登録した地域住民向けの防犯メールを配信し、被告らの身体的特徴を伝えた。
しかし地検はこの後も、同市など周辺自治体に事件発生を伝えていなかった。
「事件の罪名や年齢、性別を総合的に判断し、近隣住民への影響は特段ないと判断した」と地検幹部。発表の遅れについては「事実関係の正確な把握を行うために時間を要した」としたが、対応を疑問視する関係者もいる。
「『どこで、だれが、どうした』という事実関係だけでも迅速に発表すべきだった」。元東京地検特捜部副部長の若狭勝氏は事実関係や経緯を丁寧に確認するほど対応が遅れるとし、「まず知らせることに重きを置くべきだった」と強調した。
ある府警幹部も「どんな人が逃げているかだけでも、社会にすぐ知らせる必要があったのでは」と同調する。
元警察官で日本大危機管理学部の河本志朗教授(危機管理)は「(公表の遅れは)まさに一般市民の感覚とのギャップ」と指摘。
「公表を急がなかった地検に対し、近隣住民らの受け止めは全く違う。危機感が欠如している」と批判した。
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