「猫密度の高い温泉地」脚光 元野良猫たちが恩返し 鹿児島・妙見温泉

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  • 19/02/19 06:52:28

 鹿児島県霧島市の妙見温泉が、「猫密度の高い」温泉地として人気を集めている。迷い猫や野良猫を宿が保護しているうちに居着くようになり、今では7施設で17匹が「看板猫」として活躍。温泉と猫に癒やされるリピート客が増えているといい、写真家7人が撮影した猫の写真展が今月末まで開かれている。

 霧島山系のふもとにある妙見温泉は、西南戦争で敗れた西郷軍の兵士が傷を癒やしたと伝えられる薬効の高い泉質と緑豊かなロケーションが特徴。南北1キロに妙見温泉振興会加盟の10軒が並ぶ温泉郷だが、近くに九州有数の観光地・霧島温泉郷があるため、「一部の温泉通以外には通過されてきた」(只野公康振興会長)という。

 そこに吹いたのが近年の「猫ブーム」の追い風だ。妙見温泉では昔から「入り猫は福を呼ぶ」として迷い猫や野良猫を地域ぐるみで大事に育てていたが、インスタグラムなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で「猫が出迎えてくれる温泉郷」として発信され、注目を集めるようになった。

 写真展が現在開かれている「妙見温泉ねむ」では、かつては野良猫だった雄の「ユキ」が宿泊客らを迎える。

 右目が金色、左目が青色と両目の色が異なる「ユキ」は雪が降った昨年2月、玄関前にしっぽがちぎれた状態でいた。宿が保護して回復すると、訪れた子供たちにおなかを見せるなど愛くるしい姿で宿泊客を魅了するようになり、今ではチェックアウト時にロビーに出てきて見送るようになった。

 「田島本館」の「看板猫」は雌の2匹。4年前に系列のリゾートホテル「天空の森」の離れ「つばめの巣」で見つかった「つばめ」と、2年前に従業員のマンションの駐車場で横隔膜が破れるなど大けがをした状態で保護された「すずめ」だ。

 「すずめ」は従業員が病院に連れて行ったり、温泉水をかけたりするなど手厚い介護もあって元気を取り戻し、人なつっこい猫に成長。今では2匹そろって愛くるしい表情で玄関で宿泊者らを出迎えており、支配人の榎並直子さんは「2匹は宿にとって家族同然の存在。温泉と猫で同時に癒やされてほしい」と語る。

 妙見温泉振興会が初めて企画した写真展では、猫好きの写真家7人が滞在して撮り下ろした「看板猫」の写真約100点が並ぶ。振興会の只野会長は「一時の猫ブームに終わらず、写真を通して人と動物の共生社会についても考えてほしい」と話している。入場無料の写真展は28日までで、午前9時~午後9時。

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