穴開いたランドセル、遺族の元に「悲しみ募る」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180326-00050010-yom-soci　




岡山県赤磐（あかいわ）市多賀の県道で１月、集団下校中の児童らが死傷した事故で、犠牲になった市立軽部小４年藤原友依（ゆい）さん（当時９歳）のランドセルが今月、県警から遺族の元に戻された。

　父、卓也さん（４０）が取材に応じ、「日に日に悲しみは募る」と心境を語った。

　１月３０日の事故では、乗用車に追突された軽トラックが弾みで歩道の児童の列に突っ込み、友依さんが死亡、児童を含む計９人が重軽傷を負った。

　照れ屋だった友依さんだが、昨秋、クラスで取り組んだ西遊記の演劇では孫悟空役を演じきった。自宅では犬と猫を２匹ずつ飼い、お気に入りの猫・ハナとは寝る時も一緒だった。

　ランドセルは友依さんの好きな紫色で、卓也さんが店をいくつも回って手に入れた。事故で側面に穴が開き、見るのもつらかったが、「妹がいるような気がするから」と、一つ違いの兄が返却を望んだ。

　卓也さんは家族で食卓を囲むたび、友依さんがいないことを強く感じる。「こんな思いをする人を増やさないでほしい。すべてのドライバーに、安全を意識してハンドルを握ってもらいたい」と願っている。