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彼女は「日本をリセットする」と言っているが、これが「リセット」の正体なのか。まったく恐れ入るというほかない。まさに「ブラックボックス政治」「暗黒政治」そのものである。彼女は自分が言っていることが何を意味するのか、分かっているのだろうか。
もしも分かって言っているとしたら、史上空前のファシスト顔負けである。分かっていないとしたら、彼女は議院内閣制や民主主義の根幹を理解していない。私は後者とみている。理由はすぐ後で述べる。
■「統治原理」を丸ごと無視
その前に、議院内閣制とは何かを確認しておこう。この国の主権者は国民である。国民は自分の代理人として国会議員を選ぶ。国会議員による首班指名選挙で過半数の支持を得た議員が内閣総理大臣になる。これが原則だ。
つまり国民は自分が選んだ議員を介して首相を選ぶことによって、間接的に首相を統治(ガバナンス)する。ところが、もしも議員ではない小池氏がただ独り、密室で総理を選ぶとなると、国民は総理への統治を効かせるチャネル(回路)がなくなってしまう。
簡単に言えば、総理は国民の代理人たる議員に選ばれたわけではなく、実質的には小池氏に選ばれたのだから、小池氏の言うことは聞いても、国民の言うことを聞く理由はない。総理はひたすら小池氏に恩義を感じるだけだ。
彼女がやろうとしているのは、議院内閣制と主権者である国民による統治の原理を根本から無視した政治行動なのだ。彼女は都民ファーストの会を離脱した都議たちから独裁的体質を指摘されている。実際、希望は代表以外は党の役員すら、いまだに決めていない。統治原理を無視した独裁者ほど怖いものはない。
これには「どうせ希望は過半数をとれない。だから心配ない」という反論があるだろう。だが、この話はとれるかとれないかではなく、いったい彼女がどんな政治を目指しているのか、という根本的な問題である。
彼女は「暗黒政治」を最初から意図して目指してきたのだろうか。私はそうではなく、たまたまそうなってしまったのだ、とみている。なぜか。党創設前後の言動が行き当たりばったりで、その場しのぎの連続だったからだ。
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17/10/13 08:46:47