• No.313 みそ汁

    16/04/11 07:15:41

    理事会では執行部から処分案が提示され、NTT東日本の調査内容を踏まえて協議が行われた。桃田に関する処分案は無期限の出場停止。「甘いんじゃないか」「将来性ある選手なのでもう少し早く復帰できないのか」。両方の意見が出たが、最終的には全会一致で原案通りに決定した。

     協会の処分規定は軽い方から注意、解任、賠償、出場停止、登録抹消、除名があり、永久追放に等しい除名は免れ、桃田には将来的な競技復帰への道も残った。リオ五輪は断念せざるを得ないとはいえ、銭谷専務理事が「可能性はゼロではない」と話したように、20年東京五輪への道は閉ざされなかった。協会では更生プログラムをつくり、復帰をサポートする考えもあるというものの、それでも先行きは不透明なままだ。

     無期限となった処分の解除時期について、銭谷専務理事は「メドは考えていない」と説明。同様の出場停止処分を受けたB代表の古賀輝(22)の期間は「1年間」と区切られており、桃田がそれより長期となることは間違いない。銭谷専務理事は「今後の彼の言動や活動を勘案していきたい」と語るにとどめた。

     復帰できても現在の世界ランキング2位の立場は跡形もなくなる。直近52週の成績で算出される世界ランクのポイントは全て失い、ゼロからの再出発。ポイントを稼ぎ直すには、毎年12月の全日本総合選手権後に発表される日本代表に入り、国際大会に派遣される必要がある。桃田にとっては18年12月の全日本総合選手権までに処分が解除されなければ、東京五輪の代表レースにすら加われない危険性も出てくる。

     それ以前に、自らの不祥事でリオ五輪を逃し、心技体のレベルを4年後まで維持し続けられるのか。軽い気持ちで手を染めた違法賭博の代償は、バカラの負け金50万円よりはるかに高くついた。

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