食中毒症状、中3女子死亡　北海道の焼き肉店　5人からカンピロバクター検出

食中毒症状、中3女子死亡　北海道の焼き肉店　5人からカンピロバクター検出
北海道新聞 4月3日 12時0分配信

　北海道の空知管内栗山町内の焼き肉店で3月中旬に食事し、食中毒症状を訴えて札幌市内の病院に入院していた同町内の中学3年の女子生徒が4月1日午後0時45分ごろ、死亡したことが2日、学校関係者への取材で分かった。道警などは食中毒と死亡の因果関係について慎重に調べている。

　学校関係者などによると、女子生徒は3月21日に腹痛などを訴え、その後、札幌市内の病院に入院。4月1日に容体が悪化した。

　岩見沢保健所によると、同店で3月19日にバイキング形式で肉などを食べた21人のうち女子生徒を含む14人が下痢や腹痛などの食中毒症状を訴え、この女子生徒が入院したほか、10人が通院した。警察から連絡を受けた岩見沢保健所が調べたところ、このうち5人から食中毒菌のカンピロバクターを検出。焼き肉店を27日から30日まで4日間の営業停止処分としている。道食品衛生課は、女性の死因が食中毒によるものかについて「医師とコンタクトを取って調査を行う」とした。

　道によると、道内のカンピロバクターによる食中毒は昨年6件、患者数60人が報告されている。厚生労働省によると、全国では昨年306件、1893人の患者がおり、近年も毎年千人以上の患者が報告されているが、少なくとも過去15年以上、死亡例はない。