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- 匿名
- 14/07/17 15:51:11
「今も子供のことは毎日考えています。忘れたことなんてないですよ。血縁関係だけで親子関係を決めるなんておかしい」。DNA型鑑定結果などを理由に、1、2審で娘との父子関係を取り消された北海道の40代の男性は、「わが子」への変わらぬ愛情を胸に、最高裁の判決を待つ。
おしゃぶりを口にして振り向く姿、あどけない寝顔、食事をほおばる姿…。男性の手元には、娘の誕生や成長を記録した写真が大切に保管されている。
平成21年に娘を授かったが、出産直後の妻が泣きながら言った言葉は「ごめんなさい」。
父親が自分ではないことを告げられた。ショックだったが、子供の顔を見るとすぐに愛情が芽生えた。自分の子として育てることに迷いはなかった。
子供の命名や出生届の提出など、慌ただしくも幸せな日々が過ぎていった。早く顔を見たい一心で、仕事に励んだ。帰宅した男性を見つけると、娘は「わーっ」と声をあげて駆け寄ってきたという。
しかし、口論が続くようになり、妻は1歳2カ月の娘を連れて家を出ていった。
最後の夜、風呂上がりの娘に初めて「パパ」と呼ばれた。「やっぱり娘は分かってるんだなと
思った」と男性は振り返る。別れの朝、「バイバイ」と語りかけると、娘は笑ったような泣きそうな顔で小さな手をクルクルと振った。涙が止まらなかった。
妻とは離婚が成立。娘はDNA型鑑定で生物学上の父とされた男性とともに暮らし会えないままだ。男性は娘と過ごした日々を「なかったことにはできない。父親としての権利を奪われることに納得がいかない」と話し続けた。「僕の所に娘が生まれてきたのは運命だと思っている」
一方、元妻側の代理人弁護士は「すでに新しい家庭を築いており、子が混乱する可能性がある」と懸念する。「子の現在の生活状況なども加味して判断してほしい」としている。
(産経新聞 2014.7.14 16:34)
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