• No.178 年金保険制度について

    11/11/01 08:24:26

    民主「生活第一」どこへ 厚生年金 高所得者狙い撃ち
    産経新聞 11月1日(火)7時55分配信

     ■医療・介護・消費税 改革しわ寄せ国民に

     厚生労働省が31日示した厚生年金保険料の上限引き上げ案は、改革に必要な財源を高所得のサラリーマンや企業にすべて押しつける内容だといえる。

    68歳への支給開始年齢引き上げは世論の反発を受け撤回に追いやられたが、野田佳彦内閣発足後は、年金制度改革や復興増税-と国民に負担増を求める政策ばかり。

    首相は消費税率引き上げにも意欲満々だが、民主党のスローガン「国民の生活が第一。」は一体どこへいったのか-。
    (赤地真志帆)
                       ◇

     保険料上限引き上げ案の最大の問題点は「負担に応じた給付」を原則としてきた年金制度の根幹を崩しかねないことだ。

     標準報酬月額上限を現在の62万円から健康保険並みの121万円まで引き上げると、40年間標準報酬が上限だった場合、専業主婦の妻と合わせて受け取れる年金額は月30万5千円から月47万円に上昇する。

     ところが、厚労省は62万円を超えた部分を半額で計算する案を検討しており、そうなれば年金額は月39万5千円に減る。

    こうした手法に対し、社会保障審議会年金部会では、経団連出身の委員が「所得比例という厚生年金の仕組みに逆行する」と反対を表明。

    対象となる高所得者は「払い損だ」と反発するに違いないからだ。

    続く

  • No.179 つづき

    11/11/01 08:27:59

    >>178
     政府が年末までにまとめる厚生年金の改革案は

    パートの適用範囲拡大

    働く60~64歳の年金増額-

    などの給付拡充策が並ぶが、財源捻出策は保険料上限の引き上げのみ。

    政府が検討した支給開始年齢の引き上げは、1歳引き上げるごとに0・8兆円の財源捻出効果があったが、世論の猛反発を受け早々に断念せざるを得なくなった。

     標準報酬上限を121万円まで引き上げれば、0・8兆円の増収となる。

    浮いた財源でパートの加入要件を緩和して低所得層を厚生年金に受け入れ、保険料未納者の削減につなげようという算段だ。

     厚生年金に加入すればパートなどの将来年金額は増えるが、保険料の半分は企業側の負担となる。

    高所得者の保険料引き上げでも半額負担を強いられる企業にとってはダブルパンチだ。

     一連の年金改革は、6月に政府与党がまとめた「社会保障と税の一体改革」案に基づく。

    改革対象は社会保障制度全般にわたり、医療では外来患者が受診するたびに窓口で100円を払う「受診時定額負担」、介護でも加入者の平均年収が高い大企業ほど保険料負担を重くする「総報酬割」の導入が検討されている。

     政府は、急速な少子高齢化の進展でこれだけ社会保障を切り詰めても財源が不足するとしており、2010年代半ばまでに消費税率を段階的に10%に引き上げる必要性を説く。

     とはいえ、政府の計画では増税分5%のうちこれらの制度改革に回るのは1%にすぎない。

    首相は来年の通常国会での法改正をもくろむが、一連の負担増に国民が納得するかどうか。

    子ども手当などバラマキ政策との整合性も併せて誠実な説明が求められる。

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