妄想族会議開催中。 へのコメント(No.145

  • No.145 しらたき係長

    N701i

    06/10/25 07:22:43

    僕は、彼女を病院に連れて行き、それからひとまず僕の部屋に連れて来た。

    会社はそのまま早退した。

    窓から差し込む夕日で赤く染まった部屋は異常なほど静かだった。

    「教えてもらえますか?なにがあったのか。」

    僕は彼女をソファーに座らせ、彼女の顔を覗き込んだ。

    彼女は黙っていた。

    「旦那なの?」

    僕が言うと、彼女の目からポロポロと涙がこぼれ落ちた。

    僕は 後悔した。

    なんで、もっと早く気付かなかったんだろう。

    彼女は毎日毎日アザができるほど殴られて、それでも笑って旦那をかばっていたんだ。


    にぎりしめた拳に力が入る。

    「優しい人なの。ほんとは。」

    アイスコーヒーの入ったコップをゆっくりとかきまぜながら、彼女は言った。


    「ただ…あまり仕事がうまくいってなくて…。」

    「仕事って?」

    「曲を 作ってるの。」

    「曲?」

    「普段は会社員をしているんだけど、傍らで作曲の仕事もしているの。でも…」
    彼女は一瞬うつむき、再び話し始めた。

    「彼、2ヵ月くらい前から突然曲が作れなくなったみたいで。最近では会社もほとんど休みがちになって。毎日毎日ピアノの前で頭を抱えて…」


    「そのイラだちを きみに…?」

    彼女はうなずく。

    僕は立ち上がった。

    「?!」

    彼女は顔を上げ僕を見た。
    「話してくる。」



    僕は、玄関に向かって歩きだした。

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