グリッター
低所得層のマクドナルド離れが深刻に 広がる「ファストフード格差」の真相
2025/12/9(火) 17:49
クーリエ・ジャポン
ファストフードの価格高騰により、低所得層の来店が急減している。
マクドナルドをはじめとする米ファストフード・チェーン店では、低所得層の利用が二桁減となる一方、価格上昇を気にしない中所得以上の層の来店は、ほぼ同じ割合で増加していると、米紙「ロサンゼルス・タイムズ」は報じている。
大衆向けの安価な食事の象徴だったファストフード。そこから低所得層が離れ始めている背景には、まず生活必需品の高騰がある。住宅費や衣料費、子育て費用などが上昇し、特に住宅関連支出の負担が深刻だ。
ハーバード大学の共同住宅研究センターによると、2023年には全賃貸世帯の半数、約2260万人が収入の30%以上を住宅・光熱費に費やしており、2019年以降で3.2ポイント、2001年以降で9ポイント増加している。年収3万ドル(約450万円)未満の世帯では、住宅・光熱費を支払った後に残る可処分所得の中央値は月250ドル(約3万7500円)と、2001年以降で55%減少しているという。
◆ビッグマックは800円、10Pナゲットは1400円 「もう手が出せない」
一方、ファストフード側でも価格上昇が続き、インフレ率を上回るペースとなっている。
マクドナルドの資料によれば、2019年から2024年にかけて、ビッグマックは4.39ドル(約660円)から5.29ドル(約795円)、10ピースのチキンマックナゲットセット(ハッピーセットの一種)は7.19ドル(約1080円)から9.19ドル(約1380円)へと値上げされている。
つづく
1件~4件 ( 全4件)
*コメント欄のパトロールでYahoo!ニュースのAIを使用しています
ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。
上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。
No.4 金色
25/12/12 07:53:08
アメリカは外食業界が壊滅するかもしれないね
高すぎて庶民は買えないらしい
返信
No.3 チキン
25/12/11 12:50:47
物価高は利上げでうまく収めたから大丈夫。って話はどうなったんだろ。
返信
No.2 サンタさんがクッキー食べた痕
25/12/11 12:44:00
世界一の経済大国のはずなのに悲しいな
返信
No.1 主 グリッター
25/12/11 12:26:49
こうした値上げの背景には、牛肉価格や人件費の高騰、供給問題や関税の影響など、多方面のコスト増がある。英紙「インディペンデント」によれば、同期間にマクドナルド社の従業員給与は約40%、食材費は約35%上昇した。
また牛肉の在庫は過去75年で最も少なく、干ばつや寄生虫被害に加え、トランプ政権時代の貿易戦争や関税の影響も残っている。その結果、たとえばスーパーの挽き肉価格は2024年と比べて13%上昇している。
マクドナルドはサプライチェーンの強みを強調するが、それでもコスト増を完全には吸収できていない。
モノへの支出割合が高い低所得層にとって、こうした価格上昇の影響は大きい。「多くの経済的・政策的逆風は低所得層に偏って影響している。マクドナルドの低所得層離れはその反映だ」と、米国の金融情報・リスク分析会社「ムーディーズ・アナリティクス」のマリサ・ディナタールはロサンゼルス・タイムズに語っている。
価格に敏感な消費者は「すでに何年も値上げに耐えてきたため、これ以上の値上げへの許容度は非常に低い」とも述べている。
そんななか、過去のような「安さによる集客」が難しくなったマクドナルドは、期間限定の低価格メニューの復活で顧客の呼び戻しを試みている。
2024年には、マックダブル(またはマックチキン)、ポテト(S)、ナゲット(4ピース)、ドリンクの4点セットを5ドル(約750円)で提供し、また2025年は「マックバリュー」として、1品購入するともう1品が追加1ドル(約150円)で購入できる施策も導入した。これらの取り組みにより、同年第3四半期の米国内既存店売上高は前年同期比2.4%へと回復したが、同紙は値下げ策の効果は限定的だとみている。
低所得層の利用減は、ファストフード業界にとどまらず、ホテルや航空など多くの産業で見られる「K字型経済」(富裕層と低所得層の消費行動の二極化)の典型例だと経済学者らは指摘する。
消費者の購買力格差が広がるなか、ファストフード業界は低価格メニューで低所得層をつなぎ止めようと模索しているが、彼らの生活費圧迫が続く限り、根本的な回復は難しいようだ。
COURRiER Japon
返信