アシダカグモ

脚を含めて10cm前後になる大型のクモ
脚が長く、扁平な体形で、壁や天井を素早く走る
体色は茶褐色～灰褐色で、背中（甲）に葉っぱのような模様がある
巣を張らず、**徘徊型（ハンター）**としてゴキブリなどを捕食
日本全国の温暖地に分布し、家屋にもよく侵入する
⚠️ 毒性と安全性
人に対して無害。
咬むことはほとんどなく、もし咬まれても軽い痛み程度。
むしろ「益虫」として知られ、ゴキブリ退治に役立ちます。
🏠 見かけたら
追い出さずに放っておくと、ゴキブリなどを食べてくれることが多いです。
どうしても屋内から出したい場合は、コップなどで優しく捕まえて外へ逃がしましょう。
アシダカグモ（Heteropoda venatoria）は、ゴキブリの天敵として知られています。
その捕食のしかたは、巣を張るクモとはまったく違う「狩猟型」です。
以下のような手順でゴキブリを捕らえます👇
🕷 ①　徘徊しながら獲物を探す
夜行性で、暗い部屋の隅や流し台の下などを静かに歩き回って探索します。
視力が良く、床や壁を走るゴキブリの動きを感知します。
（クモの中でも特にハンティング型の脚と眼を持つ種です。）
⚡ ②　一瞬で飛びかかる
ゴキブリを見つけると、約30cmほどの距離からでも跳びかかるように突進します。
脚が非常に長いため、数センチ単位の誤差もなく一瞬で押さえ込むことができます。
（反応速度はゴキブリよりも速いとされます。）
🦷 ③　牙で噛みつき、毒を注入
捕まえるとすぐに鋭い牙（鋏角）を獲物に突き刺し、
神経毒を注入してゴキブリを瞬時に麻痺・殺害します。
この毒は人間にはほぼ無害ですが、昆虫には非常に強力です。
🩸 ④　体液を吸い取る
クモは「噛んで食べる」わけではなく、
獲物の体を溶かして液状化した体内組織を吸うという食べ方をします。
具体的には：
消化液をゴキブリ体内に注入
内臓や筋肉がドロドロに溶ける
ストローのように吸い取る
という流れです。
食後は、殻だけが乾いたように残ります。
🏠 ⑤　巣に持ち帰らない（その場で食べる）
アシダカグモは巣を作らないため、
基本的にその場で捕まえてその場で吸うスタイルです。
食べ終わると静かにまた暗がりへ戻っていきます。