• No.4 自分を超える挑戦をしよう

    25/04/10 12:31:42

    ◆免除問題に新たな戦略

     そのため、集団感染の原因となるワクチン接種免除に対処することが、麻疹との闘いにおける新たな戦略となった。

     2016年、パン氏はカリフォルニア州で医学的な理由以外の接種免除を廃止する法案を提出した。法案が可決された後、全体的な免除率は低下したものの、一部で予想されたことが起こった。過去20年間、割合が安定していた医学的な理由による接種免除が増加しはじめたのだ。

     パン氏によると、一部の学校が「異常に高い」接種免除率を記録し、一握りの医師がほとんどの免除を認めていたという。そこで同州が2019年にさらなる法案を可決し、医学的な理由による接種免除について州が監督することを義務付けると、接種を免除された幼稚園児の割合は2019年の0.95%から2021年の0.27%まで減少した。

    「カリフォルニア州の状況は、はるかに良くなったと思います」とパン氏は言う。「麻疹は依然として発生していますが、集団感染は起きていません」

     他の州もこれに続いた。メイン州では、ワクチン推進派の政治活動団体SAFE Communities Coalitionの事務局長ノース・ソーンダーズ氏が率いる運動が実って、個人的な信条を理由とする接種免除を全廃する州法が制定され、2020年3月の州の住民投票でも支持された。

     同様の運動により、コネチカット州とニューヨーク州では医学的な理由以外による接種免除が廃止され、ワシントン州ではMMRワクチンについて医学的な理由以外の接種免除が廃止された。

    続く

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