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- 23/04/26 23:59:01
今年に入って、韓国の劇場街では空前の「日本アニメブーム」が起きている。1月と2月に韓国のボックスオフィス1位となった「The first SlamDunk」に続いて、3月には「すずめの戸締まり」が35日間もボックスオフィス1位を独占した。
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韓国メディアは、日本アニメの予期せぬ快進撃を見守りながら、その理由を分析する一方で危機に陥った韓国映画界への懸念を示している。
「朝鮮日報」は、日本アニメ好調の理由を4つに分析した。つまり、「世界市場で決定的優位を持つコンテンツ」、「ジャンル的、産業的多様性を武器に韓国でも強力なファンダムを保有している」、「折れない心(「The first SlamDunk」)、災難以後の慰め(「すずめの戸締り」)など、普遍的共感を持つテーマで観客にアピールしている」、「『ワンソースマルチユース(onesource multi-use)』で人気のバウンダリを広げている」点などだ。(「朝鮮日報」4月6日〈日本アニメの突風、韓国観客の3人に1人が観た〉)
「中央日報」は「ジャンルの多様性」を主な理由として分析した。同紙は、「日本の大衆文化は多様なジャンルを着実に発展させてきており、その中で私たち(韓国)に足りないジャンルがマニア層を形成している」と評価した。
具体的には、「最近の日本のコンテンツはレトロ、ノスタルジア、ヒーリングなどの感性が主流を成しているが、このような感性が、復讐、暴力、不平等などの刺激的な素材一辺倒の韓国コンテンツのニッチマーケットを攻略した」と分析。また、3年間続いた「ノージャパン運動」の反動という見方も併せて紹介した。
(「サンデイ中央」(中央日報週末版)3月18日〈ノスタルジアにハマる~スラムダンクからすずめまで……Jカルチャーブーム〉)
このままでは上映する韓国映画がなくなる
その一方で、日本アニメブームの背後にある最悪の不振に陥った韓国映画界への診断も出てきている。代表的な映画雑誌の「シネ21」は、「今、日本アニメーション突風が特に目立って見える理由は、他の映画の不振のせいが大きい」と指摘した。
「韓国の今年3月までの劇場観客動員数は2514万人で、これはコロナパンデミック以前の2019年同期(5507万人)に比べて半分にも満たない水準だ。特に問題視すべきは、韓国映画そのものへの不信が学習されているという点だ。
長く続いている市場の低迷、大作映画の相次ぐ失敗が重なり、今、劇場街で公開されている映画はいわゆる‘古い映画’ばかりだ。公開タイミングを逃した作品はトレンドから遠ざかり、韓国映画の過去の悪習だけを繰り返している」
(「シネ21」電子版4月13日〈今の日本アニメブームを振り返るべき理由〉)
記者出身の映画評論家オ・ドンジン氏は新聞のコラムで、現在の韓国映画界の問題を次のように解説している。
「コロナで劇場に観客が来られない→100億ウォン以上を投資した韓国型ブロックバスター級の映画が一斉に公開を先送りする→その結果、倉庫には90本ほどの映画が眠っている→劇場がチケット価格を上げて観客の期待値はぐんと高まる→だが、現在上映中の中低予算映画は観客を満足させず、劇場収益はさらに下がる→その結果として新作投資を一斉に止まる……。
このような一連の過程で韓国映画界は『動脈硬化』状態に嵌っている。映画の企画段階から劇場公開までは短くても1年半、平均2年かかるので、 今作り始めた映画は2025年に劇場にかかる。今映画を作らなければ2025年上半期からは上映する韓国映画がなくなる」
(「京畿新聞」4月19日〈 映画界、誰も憎まない者の死 〉)
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