- なんでも
- レオン
- 22/12/11 14:22:23
「新型コロナと思った」
ある日、微熱と頭痛がある高齢男性が、新型コロナを心配して受診されました。体のだるさやボーっとした感じがあったので、血液検査をおこなったところ、軽度の一酸化炭素中毒の状態にあることが分かりました。9か月ぶりに石油ストーブを出して、点火がうまくいかず、不完全燃焼になっていたそうです。
タイムリーに一酸化炭素中毒だと診断できる事例は決して多くないのですが、疑って検査すると意外にも一酸化炭素中毒だったという経験は何度かあります。
一酸化炭素中毒は風邪と似ている
一酸化炭素を吸うと、ものすごいスピードで肺から血液中に移行します。酸素を一緒に運搬するはずだったヘモグロビンが一酸化炭素に乗っ取られてしまうことから、体中に酸素が行き渡らなくなります。
一酸化炭素は、無色・無臭の気体です。いつの間にか、頭痛や吐き気などの中毒症状が出現して、重症になると死亡するリスクもあります
どのような環境要因が危ない?
石油ストーブ、ガスストーブ、ファンヒーターなどの「開放型暖房器具」は、室内の酸素を使って燃焼して、排気ガスを室内に出します。そのため、つけっぱなしで換気しないと一酸化炭素中毒に陥る可能性があります。
また、ガス瞬間湯沸器、カセットコンロなどを使用している場合も、換気不良だと一酸化炭素中毒のリスクがあります。先日、理科室でカセットコンロを使っていた石川県の小学生17人が一酸化炭素中毒を発症したことが報道されました。
最近は季節を問わずキャンプが流行っており、テント内に一酸化炭素が充満しないよう、火を使わずに保温する工夫が必要になります。
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