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暴力団員をかたって6年半にわたり、中学生を含む10~20代の女性20人に計約140回の性的暴行や
わいせつ行為を繰り返したとして、強盗強姦などの罪に問われた無職、中西康浩被告(50)の裁判員裁判
の判決公判が27日、大阪地裁で開かれた。
登石郁朗裁判長は「被害者が極めて多人数で年少者も対象にしており、悪質性が際立った犯行」として求刑通り無期懲役を言い渡した。
卑劣な犯行はどのような手口で繰り返されていたのか。
同署や起訴状によると、中西被告は18年4月ごろから、大阪府内を中心に洋服店や宝飾店、洋菓子店を訪れて女性店員らを物色。
名札を見て名前を確認し、その後、暴力団員を装って店に電話をかけた。
「山口組の中で依頼を受けて仕返しをする組織にいる。おたくに復讐してほしいと頼んでいる人がいるが、
助けてほしければ2千万円払え。それが無理なら俺と寝れるか」
「警察に言ったら、警察と組織がつながっているから分かるし、言った時点でおたくの家族とかも全部殺しに行くから」
「今すぐに拉致して海外に売り飛ばすこともできる。いつでもさらえる」
1人の女性への脅迫電話は700~800回に及ぶこともあった。
被害者らは恐怖に怯え、誰にも相談できないままホテルや中西被告の自宅に呼び出され、暴行された。
さらに「組織にお金を払わなければならない。期間は2年間。払えないなら千円でも2千円でもいいけど、
ゼロというのは許されない」などと追い打ちをかけ、金も奪った。
中西被告は同様の手口で、強姦や強制わいせつなどの暴行を24年9月までの約6年半に140回以上繰り返した。
中には約2年にわたり二十数回の被害に遭った女性もいたという。
また、手に入れた卒業アルバムの写真から好みの女子中学生に狙いを定め、電話番号を調べて犯行に及んだことも。
捜査関係者も「ここまでやるとは…」と驚きを隠せず、「裁判では50年近い懲役刑が下されるのではないか」と、その罪の深さを語る。
事件解決の端緒となったのは、府内の20代女性が24年6月、同署に被害を相談したことだった。
中西被告は同年9月、この女性への強姦と恐喝容疑で逮捕された。
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