日刊ゲンダイ
「宮内庁皇嗣職は今、悠仁さまのイメージアップに必死なんです」と話すのは宮内庁担当記者。
皇嗣職は2019年5月、徳仁天皇の即位に伴い皇太子が空位となり、東宮職に代わって新設された。
秋篠宮家を全面的にバックアップする宮内庁の内部部局だ。
「筑波大附属高校への入学がこれまで通っていた
お茶の水女子大附属との『提携校進学制度』という悠仁さまのために設けられたような方法を使ってのものだったので、賛否両論が巻き起こった。
将来、確実に天皇に就かれる悠仁さまに対する
こうした雑音を消すことは皇嗣職にとって至上命令だったのです」
■「バトミントン部の活動に没頭」のご様子も報告
9月6日、宮内庁のホームページに皇嗣職名で
「悠仁親王殿下16歳のお誕生日に当たり」と題する報告が掲載された。
筑附高でバトミントン部に入部し活動に没頭する
様子をはじめ、近況をこと細かに伝えていた。
夏休みには1年生がクラスごとに訪れる蓼科高原
(長野県)での2泊3日の共同生活にも参加。
同級生たちと登山やレクリエーションに臨み、
クラスの団結を深めた。
この皇嗣職による報告の本当の肝はその先にあった。
筑附高での学園生活以外の時間をどう過ごしているかに言及。
生き物の調査に励んでいて、特に小学生の時から
関心を持っていたトンボ類の生態環境の研究に熱心に取り組む様子を紹介した。
国立科学博物館の報告書「赤坂御用地のトンボ類」を参考にしながら、御用地内の実態調査を続けているという。
「博物学、とりわけ生物学に力を入れるのは天皇家の伝統。
昭和天皇は変形菌類やヒドロ虫類の研究で世界的な評価を受け、
明仁上皇はハゼの新種をいくつも発見した。
徳仁天皇は生物学ではなく交通史を専門とされたが、
皇位継承順位1位の秋篠宮さまはナマズや家禽類の
研究で知られる。
悠仁さまがトンボの研究に没頭するのは、天皇家の一員としてまさに王道を歩むもの」
■東大農学部が進学先候補として真っ先に挙がっていたが…
こう説明する宮内庁担当記者は、
このことが大学選びにも大きく影響すると話す。
これまで、悠仁さまの進学先として真っ先に名前が挙がってきたのは東京大農学部。
同大で16年度から始まった推薦入試
「学校推薦型選抜」を使った入学が有力視されてきた。
「基礎学力は必要ですが、何より特定の分野で実績を持っている人材を我々は求めている。
悠仁さまがどうこういうのではないが、トンボ研究も突出したものなら、合格の可能性は高まる」と
同制度の導入に関わった東大教授の一人は話す。
「姉たちが通った国際基督教大や学習院大も
候補として取り沙汰されているが、
その可能性は低い。
昆虫学を極めたい悠仁さまとしては
物足りないのではないか」
(宮内庁担当記者)
■昆虫生態学研究室がある京大農学部
ICUには生物学を主専攻とするカリキュラムがあるが、「昆虫学者を目指す環境は整っていない」
(同大関係者)という。
学習院大も同様だ。
同大で法学部に在学していた父・秋篠宮さまは、
東京農業大の関連施設の進化生物学研究所にも通い、家禽類研究に取り組み、ハードスケジュールをこなした。
時間を有効に使うのなら、最初から昆虫学の分野で評価が高い大学を選んだほうが得策ということになる。
東大も実績はあるが、
「秘かに、もうひとつの候補が浮上しているようなのです」と宮内庁担当記者は話す。
それはずばり、京都大農学部だという。
同学部の昆虫生態学研究室(通称「昆虫研」)は
今から約100年前に、日本で初めて昆虫を本格的に
研究する機関として誕生した。
いわば、昆虫学の総本山である。
京大には東大と同様、「特色入試」という推薦枠があり、特定の分野で秀でた人材を求めている。
悠仁さまが京大を選ぶ場合は、この制度を使うのではないかと見られている。
もし、悠仁さまが2年半後に京大に入学することに
なれば、明治天皇が1869年に皇居に移り住んで
以来、156年ぶりに皇族が京都に住居を構えることになるが、果たして……。
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