- なんでも
- さやいんげん(たっぷり癒されたい)
- 22/10/09 17:49:24
横浜地検川崎支部は8月、神奈川県川崎市麻生区の住宅で37歳の男性を監禁、死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪などで父親(70)を起訴した。亡くなった男性は長男。長期間ひきこもり状態にあり、精神疾患の疑いもあった。同居していた母親と妹も逮捕されたが、2人は不起訴となった。公的支援を受ける機会はあったはずなのに、一家は孤立してしまっていた。(共同通信=国枝奈々、添川隆太)
▽「外に出すと迷惑」
発覚は昨年9月6日。「息子が亡くなった」という父親からの通報で、閑静な住宅街の一軒家に駆け付けた神奈川県警麻生署員は、異様な光景を目にした。
玄関先に敷かれたブルーシートには、両手足に手錠を掛けられ、骨と皮ばかりになっている成人男性が横たわる。シートは階段まで続き、あたりは汚物臭が漂っていた。
警察の調べに対し、父親は「外に出すと他の人に迷惑を掛けると思った」「病院に連れて行こうとすると暴れた」と話した。
神奈川県警によると、長男は17年前、20歳ごろに大学を中退。その後、自宅にひきこもるようになった。大声を上げたり、家族に暴力を振るったりすることもあった。家族が麻生区役所に電話で相談したところ、区の担当者は「統合失調症の疑いがある」と指摘した。
しかし、その後に医療機関を受診した形跡はない。2017年頃からは服を着ない、トイレで排せつできないなど、基本的な生活すらできなくなっていったという。
昨年5月、長男は裸のまま家を飛び出し、麻生署員に保護された。麻生区はこの時も医療機関を紹介しようとしたが、家族とは連絡が取れなかったという。
監禁生活はその直後から始まった。父親は長男の両手両足に手錠をかけ、その手錠を長さ約10メートルのロープにつなぎ、自宅2階のドアノブにくくりつけた。ところが昨年8月、ロープが絡まり、長男が階段から宙づりになっているのを家族が発見。その後は玄関で監禁するようになったという。
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