• No.1 薔薇:ベージュ(成熟した愛)

    22/06/15 21:54:46

    ■年金受け取りは65歳以外も可能

    今年度から老齢年金の受け取る年齢にも大きな変化があった。老齢年金とは、老後の生活を支えるために給付される年金のことで、私たちがイメージする年金のことだ。(他にも年齢に関わりなく給付される遺族年金や障害年金がある)

    老齢年金の受け取り開始年齢は65歳が原則だが、本人が希望すれば60~70歳の間で受け取り開始時期を自由に選ぶことが出来た。さらに2022年度4月から、繰り下げ受給の上限年齢が75歳まで引き上げられることになった。

    繰り上げて受給する場合の減額率は、1ヶ月早めると0・4%減となるため、1年繰り上げると4・8%減、最大である60歳まで繰り上げると、年金は早くもらえるが受給額は24%減となる。

    一方、繰り下げて受給する場合の増額率は、1ヶ月遅らせると0・7%増となるため、1年繰り下げると8・4%、70歳で42%増、さらに75歳まで繰り下げると、年金は遅くもらうことになるが、受給額は84%増となる。

    日本年金機構のHPでは、一例として、年金額が180万円の人が、75歳に「繰り下げ」た場合、本来の年金額180万円に加えて、繰り下げ加算額が151・2万円、合計331・2万円給付されるとしている。

    「繰り上げ」か「繰り下げ」か。早くもらうか、遅くもらうかで判断が難しいのは、いつまで生きられるか、つまり自分の「寿命」が分からないことだ。

    70歳に繰り下げて42%増額された年金を受給すると、65歳から年金を受給した場合に比べて、受給総額は81歳で追い抜く計算となる。また、75歳に繰り下げた場合は、86歳で追い抜く計算だ。

    日本人の平均寿命は男性が約82歳、女性が約88歳(2020年)。年金の支給額は物価や賃金の変動に応じて毎年改訂されるほか、制度改正もされるので、長生きをしながら、どのような老後の生活を描くか柔軟に考えていく必要がある。

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