コロナ感染、5人に1人に後遺症、肺塞栓症2倍リスク、感染後ワクチン接種でリスク低下

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  • 22/05/28 10:01:51

米疾病対策センター(CDC)によると、新型コロナウイルスに感染した人はそのうち5人に1人が、何らかの後遺症に悩まされているとみられる。一方、米セントルイスのワシントン大学医学部の研究チームの調査結果によれば、後遺症が起きるリスクは、ワクチン接種を受けることによって、およそ15%低下するとみられるという。

同大学が先ごろ医学誌ネイチャーメディシンに発表した調査結果は、感染者の死亡リスクはワクチン接種によって、34%低下する可能性があると指摘している。後遺症のなかでも特に深刻な症状である肺障害は49%、血栓症は56%、発症リスクが低下するという。ただ、免疫不全の人は接種を受けた場合でも、健康な人が接種した場合に比べ、後遺症が続く可能性は17%高くなっていた。

この論文の著者であるワシントン大学医学部のジヤド・アルアリー助教(臨床疫学)は、これらの結果が示唆することについて、「新型コロナウイルスとの闘いにおいては、やはりワクチン接種が極めて重要」であるものの、「ワクチンが後遺症を防ぐ効果は、それほど高いとはいえないようだ」と述べている。

CDCの調査では、2020年3月から2021年11月に記録された米国の成人6000万人以上の電子カルテの情報を分析した。その結果、新型コロナウイルスに感染した人はそうでない人に比べ、呼吸器系に問題が起きたり、肺塞栓症を発症したりするリスクが2倍高くなっていたという。

また、65歳以上の場合はおよそ4人に1人が後遺症がみられること、65歳未満の人と比べ、腎不全や神経系疾患、精神疾患を発症するリスクがより高いことなどが明らかになっている。

ワシントン大学医学部の研究チームはさらに、ワクチン接種を受けた患者が(ブレ-クスルー)感染して入院した場合、インフルエンザへの感染で入院が必要になった場合と比べ、死亡リスクが2倍以上高くなっていることも確認できたとしている。

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