• No.1 週刊新潮

    22/04/20 11:18:15

    続き


    “皇室特権”との批判を招く可能性

    “不具合”が発覚した当時、主催者である北九州市立文学館は本誌(「週刊新潮」)の取材に、

    「特に問題はないと考えております」

     と、実に苦しい返答をしていたのだが、宮内庁から責任を押し付けられた格好となった今回、あらためて聞くと、

    「結論としては“元のまま”から“受賞取り消し”までいろいろ考えられますが、まだ何も決まっていません」

     としながら、

    「修正された作文が届いたばかりで、市としては選考委員の方とも相談して対応を進めています。宮内庁からは『応募取り下げ』などのお申し出はありません。ただ、応募概要にも明記している通り、作品の訂正にはどんな場合でも応じていません。その点も含めて協議していくつもりです」

     本来、2度にわたってルールに抵触すれば「即アウト」となるところだが、そこは一般の中学生とは大いに異なる。あるいはここにも「特例」が、といった疑念を禁じ得ないのだが、

    「こうしたケースは前例がないのですが、皇族の方だからと特別に扱うことはありません。個別の案件として判断し、何らかの形で結果は公表いたします」(同)

     そう明言するのだ。さる皇室ジャーナリストが言う。

    「皇嗣職大夫の言い方だと、まるで主催者側に“忖度(そんたく)しなさい”と、賞の取り消しをしないよう無言の要請をしているかに受け取れます。作文は応募の時点で明らかにルールに反し、その上で禁止されている“訂正”までしているわけです。これで何の処分もなく、佳作に入選のままとなれば、再び“皇室特権”との批判を招きかねません」

    「合格自体が揺らぎかねない」
     さらには、

    「悠仁さまの将来にも、決してよろしくないでしょう。宮内庁がすべきは訂正版を送ることではなく“今回はルールに反しましたので応募を取り下げましょう”と、あえて悠仁さまに諫言することです。それを避けてしまえば、悠仁さまが失敗を受け止めて糧とされ、成長なさる機会を奪ってしまうことにもなります」

     とはいえ、受賞が取り消しとなれば、別の問題が生じてくるという。

    「そもそも悠仁さまが提携校進学制度を活用なさる際、作文が入選したという実績が書類選考での判断材料の一つとなったのは間違いない。とすると、もし入選が取り消された場合、選考の結果が変わる可能性が出てしまう。つまり、合格自体が揺らぎかねないのです」(同)

    更に続く

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