- ニュース全般
- 花輪線
- 22/01/12 22:05:28
2020年の前半、新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増加していた米ニューヨーク市で、尊敬される救急医ローナ・ブリーン氏が自死した。49歳だった彼女は、ニューヨーク長老派アレン病院の医長を務めており、聡明で、精力的で、有能な人物と評価されていた。精神疾患の病歴はなかったが、新型コロナに感染したことで状況は一変した。
ブリーン氏は同年3月18日に発症し、10日間の闘病を経て仕事に復帰した。しかし家族は心配していた。氏が混乱し、優柔不断になり、異常な興奮や硬直が見られ、疲れ切っていたからだ。何かがおかしい。家族はブリーン氏をバージニア州の実家に連れて帰り、バージニア大学医療センターの精神科病棟に入院させた。しかし彼女は4月26日、退院した直後に自ら命を絶った。
当時の医師たちは、新型コロナウイルスが肺と心臓だけでなく、脳を含む他の臓器にも影響を及ぼすことを知ったばかりだった。米コロンビア大学アービング医療センターの神経科学者で精神科医でもあるモーラ・ボルドリーニ氏は、「重いうつ状態、幻覚、パラノイア(妄想性障害)などで来院した人々を、新型コロナ感染症と診断することはめずらしくありませんでした」と話す。
パンデミック(世界的大流行)が約2年に及ぶ今、新型コロナによる神経症状は長引いたり強まったりすることが明らかになってきた。驚くほど多くの患者が、回復後も頭にもやがかかったような「ブレイン・フォグ」に悩まされており、不安や抑うつ、考えがまとまらない、記憶力が低下する、言葉が出にくいといった症状に苦しんでいる。感染時に入院するほど重症だった人だけでなく、軽症だった人でもそうなることがある。
現在、こうした神経学的な問題は、「新型コロナ後遺症(ロングCOVID)」と呼ばれる大きな症候群の一部として認識されている。
また、カリフォルニア大学サンディエゴ校の神経学者ジョゼフ・G・グリーソン氏は、「新型コロナウイルスが特定の種類の脳細胞に感染して増殖し、それから他の種類の細胞に感染できることを示す証拠を発見しました」と話す。
記事が長いので抜粋してます。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/010700642/?ST=m_news&P=3
- 0 いいね