コブクロ
河野太郎に好意的な中国──なぜなら「河野談話」否定せず
2021年9月12日(日)19時20分
ニューズウィーク日本版
河野太郎氏は女系天皇や原発で「豹変」したと日本では報道されているが、中国では「河野談話」を否定しなかったことに注目し、非常に好意的だ。その実態と、日本に及ぼす影響に関して考察する。(略)
■中国の報道:「親中派」と「河野談話」に焦点
ところが中国の報道は、河野氏がこれまで「親中派」であっただけでなく(参照:9月9日のコラム<日本の自民党次期総裁候補を中国はどう見ているか?>)、今般の出馬表明で河野氏が「河野談話」を否定しなかったことに焦点を当てている。
同じ人物に関して、日本と中国では、「見えている景色」が全く違うのだ。
たとえば9月11日の中国共産党機関紙「人民日報」傘下の「環球時報」電子版「環球網は<河野太郎氏が自民党総裁選への出馬を表明、日本のメディアは4ヶ月連続で世論をリードしていると報道>という見出しで、河野氏を絶賛している。
そもそも河野氏を紹介する見出しに「4ヶ月連続で世論をリードしている」という言葉を使うことからして、「応援ムード」にスイッチが入っていることをうかがわせる。
なぜなのかは、その記事が何に焦点を当てているかを見れば一目瞭然だ。
そこには以下のようなことが書いてある。
――注目すべきは、河野太郎氏の父親である河野洋平氏(元内閣官房長官)は、有名な「河野談話」の中で、第二次世界大戦中に日本軍が慰安所を設置し、他国の女性を「慰安婦」として強制的に働かせていたことに日本軍が直接関与していたことを認めていることだ。 河野太郎氏は10日(の記者会見で)、「河野談話」に代わる新たな「談話」を作るつもりがあるか否かという質問に対して、「自民党政権から引き継がれてきた歴史認識を引き継ぐ」と答えた。 (引用ここまで)
つまり、河野氏は「自民党政権から引き継がれてきた歴史認識を引き継ぐ」と言っただけで、「いえ、河野談話は引き継ぎません」とは言わなかったことに中国は注目しているのである。(略)
何と言っても河野洋平氏は6月27日のコラム<河野太郎の父・河野洋平等が建党百年に祝電――中国共産党万歳!>に書いたように、中国共産党建党百周年記念に向けて祝電を送ったことで有名だ。中国はこのことを非常に喜んでいる。
だからこそ、環球網は河野太郎の現状を知らせるに当たり、(略)応援歌丸出しなのである。(略)
■中国の他の報道も「慰安婦問題」に注目
9月10日の「北京日報」は<日本の「ワクチン大臣」河野太郎が首相選に参戦、父親は慰安婦問題を承認>というタイトルで河野氏の総裁選立候補表明を報道している。(略)
そこには以下のように書かれている。
――記者から河野太郎の歴史問題に対する立場を聞かれ、彼は「自民党の一貫した立場に従う」と答えた。 河野太郎の父である河野洋平が内閣官房長官だった1993年に発表した「河野談話」は、「慰安婦問題」に関する調査結果に関して発表した談話で、朝鮮半島や中国などに「慰安所」を設置し、現地の女性を集めて強制的に「慰安婦」として充当したことに日本軍が直接関与したことを認め、そのことに対して謝罪と深い反省を示したものだ。「河野談話」は、「慰安婦問題」に関する日本政府の公式見解となった。(引用ここまで)
「河野談話」に関しては、事前に韓国とすり合わせていたといった情報があり、少なからぬ異論が出たものの、情けないことに歴代内閣は(渋々ながらも)「河野談話」を継承するとの立場を示してきている。(略)
したがって河野太郎氏が「自民党政権から引き継がれてきた歴史認識を引き継ぐ」と言ったということは「河野談話」を継承すると言ったのに等しいことになってしまう。日本でも政治ジャーナリストの安積明子氏が9月11日<"河野談話"を踏襲した河野太郎は、「日本を前に進める」ことができるのか>と疑念を発した情報も中には見られる。しかし日本は得てして、この問題にあまり注目はしていない。(略)
中国では「河野太郎出馬」=「河野談話継承」=「慰安婦問題承認」のようになっており、河野太郎なら中国に有利だろうというムードが醸し出されている。
続き >>1 ■日本にとっての影響
古トピの為、これ以上コメントできません
1件~3件 ( 全3件)
*コメント欄のパトロールでYahoo!ニュースのAIを使用しています
ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。
上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。
No.42 シビレ
21/09/22 20:18:41
中国の華春瑩報道局長との自撮り写真
河野さんが襟につけているのは天安門バッジ(中国共産党員しか付けられない)
返信
No.34 【関連トピック】
21/09/21 04:29:17
河野太郎の父と弟がやってる親族企業、中国共産党が40%出資とTwitterで指摘される
https://mamastar.jp/bbs/comment.do?topicId=3943933&sort=1
返信
3件
No.1 主 コブクロ
21/09/13 12:54:16
■日本にとっての影響
いま行われようとしているのは、あくまでも「自民党総裁選」であって、投票行動に国民の意思が反映されるものではないが、しかし立候補者は「国民の人気度」を気にしており、それが総裁選後の衆院選に影響していくのはまちがいだろう。
中国が河野氏へのエールを送っているということは即ち、河野氏は中国にとって「都合がいい」ことになり、それは有形無形の影響を日本に及ぼす。
たとえば天安門事件後の対中封鎖に関しても、中国政府はすぐさま日本政府要人と経済界の要人にコンタクトを持ち、強烈な接近を図ってきた。
中国のシャープパワーには、益々磨きがかかっており、日本の大手メディアさえ、その範疇にある。
日本の政財界への水面下における働きかけは、われわれ国民には止めようがないが、しかし政府要人は投票行動のために「国民の声」を気にしている。
中国は盛んに、河野太郎は若者の間で絶大な人気を博しており、SNSのフォロワー数において群を抜いていると高く評価している。若者は「河野談話」の何たるかを知らない人が多いかもしれない。
中国に気に入られているということは、中国の思うままに動かせるということだ。
中国が言論弾圧をする一党独裁の国であることを忘れてはならない。
この事実が若者に届くよう、読者の方々のお力添えを願うばかりだ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/09/post-97084.php
返信