- なんでも
- やっぱりね
- 21/08/31 22:37:10
無料配布された『抗原検査キット』
2年越しに開催された同イベントだが、事前に公式サイト上などで公開された『ガイドライン』には、“今年のフジロックは禁酒”との告知も。会場と、隣接する苗場プリンスホテルにおいて終日アルコール飲料の販売がないことを強調(もちろん持ち込みも不可)し、「マスク飲食」「黙食」といったルールの徹底を促していたという。
参加者によれば、「会場の入口で検温と消毒が行われました。入場リストバンドとは別に『検温済み』のリストバンドも配布され、会場内各所には体温計も設置されていた。コロナの『抗原検査キット』もあり、体調に不安がある人はその場で検査できる」(20代女性)とも。
さらに、参加者に向けての感染対策は、開催の直前からすでに行われていたという。
「8月に入ってから、参加者には新型コロナの『抗原検査キット』を無料で配布するとのメールが届きました。もし陽性の反応が出たら来場の辞退とチケットの払い戻し手続きを行うといったことも書かれていましたね」(参加した40代男性)
しかし、その判断は参加者に委ねられているようで、
「入場の際には陰性証明をする必要がなく、検査自体も“任意”で義務ではありませんでしたね。そこは少し大丈夫かな……とも思いました。また、都内にあるチケットショップには当日ぶんの券も売られていたみたいで、それを購入してやってきたという人もいたとか。彼(彼女)らは事前の検査を受けることは難しかったと思います」
会場を行き来する客の状況はというと、
「ペットボトルなどにお酒を入れて持ち込んでいる場合はさすがにわかりませんが、“明らかに酔って騒いでいる”といった他のお客さんもいませんでしたよ。ただ、ごくわずかですが、荷物検査場では空になったアルコール類の缶を何本か見かけました」
運営側の対策と客のマナーが合わさってようやく安全なフェスといえるわけだが、すべての客がそれを完璧に守っていたかについては懐疑的にならざるをえない。なにせ、ライブ初日に12,636人、二日目に13,513人、最終日には9,300人が来場しているのだから。
前述の『感染者なし』コメントに関するニュースが報じられた前日、ツイッター上ではとあるユーザーのツイートが密かに話題になっていた。
コロナ陽性を報告する参加者のツイート
《金曜日のフジロックから帰宅後、一昨日の夕方頃からこれまでに経験した事のないような倦怠感と38.8℃の発熱。昨日PCR検査を受けコロナ陽性が判明しました。会場内で誰かに感染させてたらと思うと辛いです。。。私と同じような人他にもいるのかなぁ。 #FUJIROCKFESTIVAL2021 #フジロック》
当人は会場内ではマスクを二重にして着用し、食事も所定のエリアで黙食、事前に自費でPCR・抗原検査をともに受けていたという。もちろん体温も平熱だったと。これが本当にフジロックに行ったユーザーによるツイートなのかは証明のしようがないのだが、現在、このツイートは削除されている。
「こうやって日常に戻ってしまえば、感染源がフジロックだったのかどうかを判断する手立てがない。満員電車でクラスターが起こったと発表されないのと同じです。しかしながら、対策をとりながら屋外で行われたイベントなので、満員の電車内よりはかなり“安全”な場所だったと思いますけどね……。
出場したアーティストがステージ上で政権批判をしたことなどがネットニュースになったことも、“フジロックは野蛮なイベント”との印象を与えてしまったのかもしれません」(音楽雑誌ライター)
安心・安全な日々を取り戻せる日はいつになるのだろうか──。
- 1 いいね